中央競馬徹底研究!

2022年は客観的な予想を心がけます。

オークス回顧

2005-05-22 23:55:27 | 回顧
12.6 - 11.3 - 13.2 - 13.1 - 12.9 - 13.4 - 13.1 - 12.6 - 12.2 - 11.5 - 10.9 - 12.0
(37.1-39.4-37.9-34.4) (63.1-59.2)

上記のラップが示すとおり完全な超スローペース。
レコードが出るほどの馬場で勝ち時計2.28.8は遅い。
いかに道中のペースが遅かったかが分かる。
私は人気馬が早めの競馬で崩れる展開を予想した。
ご存知の通り、全くの見当違だった。読みが甘すぎた。
距離に不安の抱える3歳牝馬たちにとって、大事に乗られた結果だろう。

勝ったシーザリオは強さを際立たせる内容であった。
スタートに失敗すると外のエアメサイア騎乗の武豊騎手に前を封印される。
鞍上の福永騎手はここで腹をくくって後方でジッと我慢。
この我慢が良かった。
道中はかなり行きたがっていたが、もし、無理に前を追いかけていれば、
余計に掛かってなし崩しに脚を使っていた可能性が高い。
ミスを開き直った福永騎手のその後の判断は正しかった。
ギリギリまで我慢すると、直線で一完歩ごとに凄まじい脚で迫り、
ラスト1ハロンできっちり差し切った。
レースの上がり34秒4の流れを差し切るのだから恐れ入った。
相当の力を秘めている。

2着のエアメサイアは現時点で最高の競馬。
上記にも述べたようにスタートでザリオを封印する。
道中は三強の中で一番前での競馬。折り合いもしっかり付いていた。
3角あたりで外目から除々に進出すると、
直線で前を射程権に入れて抜け出すも、勝ち馬の決め手に屈した。
ただ、直線で何度も内にモタれて立て直していたようにまだ成長の余地はある。
良血馬でひと夏越しての成長が楽しみ。

3着のディアデラノビアはやはり気難しい馬。
道中はかなり行きたがっていた。
それでも鞍上のデザーモ騎手がうまくなだめていた。
3角あたりでエアメサイアが仕掛けていくと、連れるように前へ。
直線で叩きあいに持ち込むもわずかに屈した。
ただ、この流れを考えれば後方から差してきたのは、さすが。
お終いの脚はかなりのレベルにある。
あとは気難しい馬で道中下手に動けないこと。
エンジンの掛かりが遅いだけに阪神コースや京都の内回りコースの適正も微妙。
精神面での成長が課題となる。

4着のエイシンテンダーはうまくスローに落としての競馬。
この中間は順調に攻めを積まれた。
逃げ切ってもおかくない展開だが、上位馬とは現時点での力差。
鞍上によれば腰が甘くて坂上で止まってしまったとのこと。
体質強化が課題となる。

5着のブリトンは内の好位でうまく流れに乗った。
前走は出遅れただけに陣営としては何が何でも先行したかった。
あとは決め手の強化が課題となる。

ジェダイトも大外枠から2,3番手の絶好の位置から流れに乗った。
最後は瞬発力勝負になって上位馬にはかなわなかった。
切れる脚よりは、うまく先行して粘り込むタイプだけに小回りコースが向いている。
この馬も決めて強化が課題。

◎のジョウノビクトリアはフワっとしたスタート。
前に行けない弱みがモロに出てしまった。
スローの瞬発力勝負も合わなかったか。
見せ場なく終わってしまった。
ベストは時計の掛かる2000mくらいか。

ライラプスは血統的なものと体系的に距離が長かった。
直線でバッタリ脚が止まってしまった。
フレンチデピュティ産駒で重量感のある馬体。
ダートを是非走らせたい。

レース展開を読み間違えたところですでにダメでした。
この経験の糧を今後に生かして行きたいです。

オークス(GI)最終結論

2005-05-22 01:17:11 | 最終結論
◎ジョウノビクトリア
○シーザリオ
▲エイシンテンダー
△ディアデラノビア
×エアメサイア
×アドマイヤメガミ
☆ライラプス


【見解】
初志貫徹でジョウノビクトリアを本命視。
前走の桜花賞7着は忙しいマイル戦。
テンの追走に手を焼き、4角でも後方。
万事休すかと思われたが、
内から大外に持ち出すと上がり34秒7の脚でしっかり伸びた。
距離と勝ち時計を考えれば中身の濃い内容といえる。
前々走のクイーンC2着は道悪。
出遅れて後方からじっくり脚を溜めると、
直線で外から鋭く伸びた。
三走前の京成杯5着が強い競馬。
激しい降雨で道悪の悪条件に加え出遅れ。
しかも、向こう正面で置かれてしまい、惨敗も覚悟したが、
直線で根性の追い込みを見せた。
勝ち馬に匹敵するくらいの内容であった。
そのときの上位馬が皐月賞3着、2着を考えればより価値は大きい。
手前の関係で左回り替わりは多いにプラス。
前走、京成杯の内容と胴長の馬体を考えれば距離延長もプラス。
陣営も桜花賞前から「オークス向き」と公言している。
高速不時計が不安視されているが、
まだレース数を使っていないし、
忙しい前走の走破時計もまずまず。
この距離なら時計を詰められる。
有力どころが早めに動く展開を差し切る。

相手にはシーザリオ。
府中のマイル戦なら自信を持って本命にできたが、
過去にはダンスインザムード、アドマイヤグルーヴが破れたレース。
前走で見せた抜群の切れ味が、
逆に4ハロンの距離延長を不安にさせる。
能力は間違いなくGI級だけにあっさり克服してもおかしくない。

3番手はエイシンテンダー。
前走は体調が万全ではなかった。
初の控える競馬を経験したのも強み。
今回は中5週と間隔があるし、調整も順調。

オークス展望・3

2005-05-22 01:14:55 | 見解
【展開】
レースの核を握るのはシーザリオとレースパイロット。
鞍上の福永騎手としては包まれるにを嫌って先行するだろう。
中間に逃げを思わせるコメントが出ていたが、
他に行く馬がおり、2,3番手からの競馬と見る。
逃げるのは2頭出しのアスピリングスノー、ブリトン。
前半は平均ペースのラップになるだろう。
レースが動くのは4角あたり。
上記に述べたように蛯名騎手騎乗のレースパイロットの仕掛けどころがポイント。
前走で切れ不足を露呈しているため早めの競馬が必至。
ダービーでキングカメハメハを潰しに行った同騎手だけに、
シーザリオを外から被せる可能性は高い。
それを機にザリオをマークしていたエアメサイアあたりも動くことになる。
今の東京の馬場は前が止まらないが、
有力どころが早めの競馬をして差しが生きる流れを期待したい。


【シーザリオ】
堂々の一番人気馬。
前走の桜花賞2着は厳しい条件にもかかわらず素晴らしい内容。
初めて味わう厳しい流れに戸惑って惨敗してもおかしくなかったが、
中団を追走すると、3角で前が塞がる不利がありながら、
上がり34秒4の抜群の切れ味で勝ち馬を急追。
直線で見せた一完歩ごとの力強さはす凄まじかった。
間違いなく能力はGI級だ。
トビが大きく東京コースも歓迎するクチ。
課題を挙げるならマークがきつくなることと、距離延長だ。
先にも述べたように、きついマークが予想される。
それは人気馬の宿命でもある。
もうひとつの距離延長については、
一般的には歓迎と言われているが、
マイルの前走で見せた瞬発力を見ると逆に不安でもある。
過去にはダンスインザムード、アドマイヤグルーヴが敗れた舞台。
マイルからの4ハロンの延長で馬が戸惑う可能性も。


【ディアデラノビア】
気性難で知られる同馬。
前走のフローラS1着は鞍上の武豊騎手がうまく制御して最後方からの競馬。
ギリギリまで追い出しを我慢して追い出されると、
直線で大外から上がり33秒8の究極の末脚で差し切った。
先行馬有利の開幕週の府中で、
大外から差し切ったのだから価値が高い。
着差以上に楽勝の内容だった。
今回はデザーモ騎手に替わるが、世界レベルの騎手だし、
追い切りで癖を掴んだようなので心配ないだろう。
あとは器用さがないことと、道中動けないこと。
エンジンの掛かりが遅く、府中は最高の舞台。
前が潰れるようならこの馬の追い込みが怖い。