国家公務員等の旅費支給規程の一部を改正する省令案が、今、パブリックコメントを受け付けていて、その内容をメモしておこう。
2024年11月29日まで⇒https://public-comment.e-gov.go.jp/pcm/detail?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=395085000&Mode=0
現行の国内出張時の宿泊費は、東京都区部や大阪市などを「甲地方」、それ以外を「乙地方」に分類し、「首相」「閣僚」「指定職」「7級以上」「3~6級」「2級以下」の6区分の職階に応じ、あらかじめ定めた額を渡す方式。
課長補佐や係長が東京や大阪などの都市部に1泊したときの宿泊費は1人あたり1万900円、都市部を除いた地方は9800円(3~6級)。
それを、来年4月からは、職階を「首相や閣僚」「指定職」「10級以下(課長級以下)」の3区分に集約し、都道府県別に12段階の上限額を設定し、実費が支給されることとなる。
国内の改定は1990年以来、海外宿泊料の規定は1984年以来だそうだ。
課長級以下の都道府県別の上限額は
8,000円 福島・鳥取・山口
9,000円 岩手・石川・静岡・三重・島根
10,000円 宮城・山形・栃木・群馬・福井・岡山・徳島・愛媛
11,000円 青森・秋田・茨城・富山・長野・愛知・滋賀・奈良・和歌山・高知・佐賀・長崎・大分・沖縄
12,000円 山梨・兵庫・宮崎・鹿児島
13,000円 北海道・岐阜・大阪・広島
14,000円 熊本
15,000円 香川
16,000円 神奈川・新潟
17,000円 千葉
18,000円 福岡
19,000円 埼玉・東京・京都
なお、上限額は省令案で規定し、実勢価格に変化があれば適宜見直すとしている。
海外出張に関しても、国や都市別に上限額を設定されており、課長級以下の海外出張の場合は、一番安いのが、インドネシアのメダンの8,000円、2番が中国の瀋陽の9,000円、3番がインドのコルタカ10,000円、4番が中国の重慶とブラジルのブラジリア・クリチバ・サンパウロ・マナウス・リオデジャネイロ・レシフェ以外の地で11,000円。
最高額はアメリカのボストンで、課長級以下の場合、1泊当たり59,000円、次いでアメリカ・ニューヨークが57,000円、アメリカ・ワシントンが54,000円となっている。
これはおそらく地方公務員の旅費にも影響するだろうし、そして民間の出張旅費規程にも波及するかもしれない。
動向に注視が必要だ。