よしーの世界

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脳内麻薬   中野信子

2023-04-13 06:29:26 | 
アルコール、たばこ、麻薬、覚醒剤などの特定の物質を摂取して得られる快楽、さらに買い物、ギャン

ブル、コンピュータゲーム、SNSなどの趣味的なものにハマることも快楽の一種ですが、これらと私

たちが何かを成し遂げ、社会的に評価されて喜びを感じるとき、友人や家族や恋人から感謝やお祝いの

言葉を聞いて幸福感に包まれるときに脳の中で快楽をもたらす物質は全く同じだそうである。そしてそ

の瞬間には、脳内で快楽をもたらす「ドーパミン」が大量に分泌されるという。


面白いのは狩りをしたり、植物の実を食べたり、繁殖期に異性を見つけて交尾したり、今を生きるため

に必要な事は他の動物でもするが、ヒトは遠い将来のことを見据えて作物を育てたり、家を建てたり、

あらに村や国をつくり、何の役に立つか分からない、科学や芸術にも力を注ぐことで、一見役に立つか

どうか分からない物事に大脳皮質を駆使することで結果的に自然の脅威を克服し、進化したといえると

著者は語っている。


ここまでは本書の「はじめに」の中で書かれていることですが、ドーパミンは何をしているのか、とか

薬物依存、依存症に関しての章は非常に興味深い。最終的には「幸福度の高い人ほど、死亡率が低い」

という結論に行きつきますが、幸福感は他者との比較で得られるそうです。某ファストフードショップ

のキャッチコピーにも触れていますが、笑顔の効果は大きいようです。


   脳内麻薬   中野信子                   幻冬舎新書
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