今週のニューズウィーク日本版の特集は「グローバルサウス入門」です。グローバルサウスとは大まかに、アジア、
アフリカ、中南米、オセアニアの途上国を指します。中でもインドは欧米の優良企業やアルファベット(グーグル
親会社)、スターバックス、IBM、マイクロソフトなど世界的企業のトップ、世界銀行の総裁もインド出身です。
9月のG20でも議長国を務め存在感を発揮しています。さらにブラジル、アルゼンチン、インドネシア、トルコ、
ナイジェリア、南アフリカ等々経済成長著しく、人口も増加傾向で自信を深め、これらの国々は、よりバランスの
取れた政界情勢を構築したがっているという。
特集冒頭ではサム・ポトリッキオ(ジョージタウン大学教授)がイアン・ブレマー(国際政治学者)にグローバル
サウスとは何かを聞いています。イアン・ブレマーはインド、インドネシア、トルコ、南アフリカ、ブラジルを取
り上げ各国の特徴、そして彼らの考え方を詳しく説明していますが、今まで「一帯一路」を展開し影響を与えてき
た中国の勢いが鈍り、中国に限らない選択肢を求め始めていると分析しています。
インタビューの中でブレマーは日本の出番があるのではないかと指摘します。それは「人道援助の歴史的水準、経
営支援分野で質の高い投資、腐敗のないクリーンな投資やソフトパワー、世界各国が一般的に日本文化に抱く好感
が幸いしている」からだそうです。この独特の立場で大きな役割を果たしてほしい。
この後本誌ではグローバルサウスの、いくつかの国を取り上げ非常に興味深い記事を掲載している。これからの世
界の潮流を知る上で有意義なモノばかりなので、本屋で手に取ってみてください。