先日京都に行った際にブックオフで購入した本です。タイトルからして関西の話だと分かりますが、
人形浄瑠璃「文楽」の大夫として義理人情を語り続けて68年。人間国宝・竹本住太夫師匠が柔ら
かい関西弁で縦横無尽にその人生を語りつくします。
文楽はついつい人形遣いに目が行ってしまいますが、師匠に言わせれば大夫はピッチャー、三味線
弾きはキャッチャー、人形遣いは外野手だそうです。大夫が浄瑠璃をわかりやすく、しっかり語っ
たら、三味線も弾きよいし、人形も遣いよい。そうなればお客さんも喜んでくれはります、と言う
言葉には納得させられます。
文豪・谷崎潤一郎の作品「蓼食う虫」「陰翳礼讃」にも登場するように、浄瑠璃は日本独特の文化
で、世界を見ても大人の鑑賞に堪えうる人形劇はあまり見かけることが無いと思います。何しろ師
匠は稽古に来る弟子たちに「お前らは自分が好きでこの道に入ってきたんやろ?お前らはプロやな
いか。なんでもっと必死にやれへんのか。一度入ったら止めさせられへんと思うて、そうやって気
楽にしとるのか」と叱咤激励します。
浄瑠璃は「お金は儲からない、一人前になるまでに何十年も必要」だそうです。それでもこの道を
極めたいと、日夜必死に修行をする人たちの集団ですから、私たちの心に響くのでしょう。
人間、やっぱり情でんなぁ 竹本住太夫 文春文庫
人形浄瑠璃「文楽」の大夫として義理人情を語り続けて68年。人間国宝・竹本住太夫師匠が柔ら
かい関西弁で縦横無尽にその人生を語りつくします。
文楽はついつい人形遣いに目が行ってしまいますが、師匠に言わせれば大夫はピッチャー、三味線
弾きはキャッチャー、人形遣いは外野手だそうです。大夫が浄瑠璃をわかりやすく、しっかり語っ
たら、三味線も弾きよいし、人形も遣いよい。そうなればお客さんも喜んでくれはります、と言う
言葉には納得させられます。
文豪・谷崎潤一郎の作品「蓼食う虫」「陰翳礼讃」にも登場するように、浄瑠璃は日本独特の文化
で、世界を見ても大人の鑑賞に堪えうる人形劇はあまり見かけることが無いと思います。何しろ師
匠は稽古に来る弟子たちに「お前らは自分が好きでこの道に入ってきたんやろ?お前らはプロやな
いか。なんでもっと必死にやれへんのか。一度入ったら止めさせられへんと思うて、そうやって気
楽にしとるのか」と叱咤激励します。
浄瑠璃は「お金は儲からない、一人前になるまでに何十年も必要」だそうです。それでもこの道を
極めたいと、日夜必死に修行をする人たちの集団ですから、私たちの心に響くのでしょう。
人間、やっぱり情でんなぁ 竹本住太夫 文春文庫
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