日の名残り カズオ・イシグロ

私はベストセラーとか、賞を取ったものを読むことが殆どありません。たまたまブックオフで格安だ

ったので購入しましたが、本当に楽しめる小説でした。イギリスの大きな館の執事の一人語りという

手法で、主人公の執事が数日の休暇に現在の主人（アメリカ人）の勧めで主人の車を借りてドライブ

に出かける道すがら、過去を回想する記述はイギリスの上品な言葉使いで一貫しており実に美しい。


ドライブ旅行は大きな事件に巻き込まれることもないが、イギリスの風景が目の前に広がるようで文

章が巧みだ。そういえば主人公に関しても、他の登場人物も容姿についての特徴的な記載がないが想

像が膨らむように書かれていて興味深い。


さらに主人公の記憶から物語は第一次世界大戦と第二次世界大戦の間の狭間で揺れ動くイギリスとヨ

ーロッパ主要国、そしてアメリカの関係が浮かび上がり、敬愛している主人公の使える当時の館の主

人の行状までが明らかになっていく。本当に読みやすい文章ながら展開が計算されつくしていて、静

かに読者にしみこむように訴えかけてくる。


主人公の執事は完璧に仕事をこなし、世界の動きの中心に関わっていることに誇りを持っていたつも

りが、述懐していくうちに綻びを見せていくところに深い哀しみを感じる。それでもラスト桟橋のベ

ンチに座り、隣り合わせた男に「夕方が一日でいちばんいい時間なんだ」と諭され自分を取り戻して

いくところは泣けた。アンソニー・ホプキンス主演の映画も観たいと思った。


日の名残り　　　　　　　　　　　カズオ・イシグロ　　　　　　　　　早川文庫

熱海散歩part3 ～来宮神社～

2日目は早く目が覚めました。軽く朝食を摂り、熱海のパワースポット来宮神社へ。渚館からは歩いて15

分程度ですが登坂ばかりなのでバスを利用。暑いので正解だと思います。



正面から大鳥居を撮影。空の真夏の青さと森に囲まれた神社の風景が対照的です。



本殿前には午前中早い時間ながらすでに参拝の列が出来ています。本殿周りにも弁天岩を眺めたり、ベン

チに座ったり、参集殿前でドリンクを飲んで一息ついたり、思い思いに過ごす人が沢山。



本殿から離れ大楠の小道を進むと木立の中にミストがす～っと流れています。ひんやりして気持ちいい。



御神木の大楠は国指定天然記念物で樹齢2000年を超えているそう。幹周23.9ｍ、高さが26ｍということで

圧倒的迫力です。



大楠の太さは半端ではありません。以前訪問した時にも工事をしていましたが、大楠の廻りが歩きやすいよ

うに工夫されていました。



大楠の裏側にもテーブルとセットになった椅子があって、ゆっくり楽しめるようになっています。



神社のあちこちにミストが配置されていて涼しさの演出がとてもいい。ミストが流れて虹も見えています。

熱海に来たら来宮神社には是非立ち寄ることをお勧めします。時間が経つのを忘れるくらい素敵な場所です。

熱海散歩part2 ～海とジャズ喫茶～

久しぶりに訪れた熱海はコロナや土石流のダメージから徐々に回復しようといていました。街はまだ人

も少なめですが若い観光客も結構見かけましたので、活気が戻ってくる日も近いかもしれません。



熱海サンビーチには地元の方たちでしょうか？思い思いに寛いでいる夏の風景が広がっていました。残

念ながら遊泳禁止でした。



海は何処までも青い。眺めていると不思議にリラックスします。



以前から訪ねてみたいと思っていたジャズ喫茶・ゆしま。通りまで音楽と話し声が聴こえてきます。点

内はほぼ一杯でしたが、奥の席に案内されてアイスコーヒーで外の暑さから逃れ一服。すでに100歳を迎

えたオーナーも元気でジャズのリズムに体を揺らしていました。



ゆしま店内はかなり狭いですが、椅子が低いのでいい感じ、ＪＢＬのスピーカーはいい音でなっていまし

た、大音量でも全くうるさい感じがしない。ジャズ喫茶というと昔は話してはダメという時代もありまし

たが、ここは常連さん中心に大音量に負けじとおしゃべりしていて楽しい。



この日の宿は海を目の前にした「渚館」２重サッシで室内はとても静か。月がとても綺麗で思わずパチリ！

夜の熱海は涼しくて散歩にもグッド！「渚館」はお風呂がいくつかあって空いている時に貸し切りできます。

夜は落ち着く「洞窟風呂」次の日は爽快な「露天風呂」を満喫。次の日の朝はおねーさんがバス停まで案内

してくれました。

熱海散歩 ～駅周辺～

先日の土砂災害もあって行く事を躊躇していましたが、こんな時に行ってお金を使ってくれば少しでも

熱海の為になるかと予約を入れた、その時からコロナ感染者の急増で大丈夫かとも思いましたが結局行

きました。



熱海駅前は前回（今年の1月中旬）に行った時よりは観光客も増えていました。神奈川はこの日も暑い日

でしたが熱海は海風でもあるのでしょうか、若干吹く風に涼しさを感じました。



いつも駅前で迎えてくれるＳＬ「熱海軽便７号機」明治末から大正12年まで熱海～小田原間の25キロを

２時間40分かけて走っていたそうです。記念撮影をする人も結構います。



熱海を訪れた際には「蕎麦あさ田」が定番です。コロナの影響で現在土日は休業しているそうで、店内

も人数制限しています。入店してメインの蕎麦が出るまで結構な時間（30～40分程度）がかかりますの

でビールとか頼んで（中には本格的に呑んでいる方々も）大人な待ち時間を楽しみます。写真昼頃の様

子です。



仲見世通り商店街も少しずつ活気を取り戻しつつあるようで、若い人や家族連れが結構歩いていました。

土産物を物色したり、気軽に食べることが出来るものを買ったりしているよう。



海まで歩いている最中にトゥクトゥクを通りに発見！今まで見たことがある型より大きめで結構人数が

乗れそう。送迎に使っているのでしょうか？何ともカラフルで観光地に似合い過ぎる。

The BOOM - 島唄 ( Live )

神奈川は今朝よく晴れています。梅雨明けから暑い日が続いています。コロナも増加傾向にあるので

体調管理が大変ですね。皆さんご自愛ください。


The BOOM - 島唄 ( Live )



初めて聴いた時には、かなり衝撃的でした。その堂々たる歌唱力に圧倒的されました。日本にもこう

いうバンドが出てくるのだと、この曲は世界的なヒットになっています。