親の老い・・・
皆 誰しも経験する事。
逞しく 何でもできた父 いつも笑いを絶やさなかった母
偶に小言を言われ 怒こられながらも 賑やかだった食卓。
毎週 皆で 楽しみにしていた テレビ番組
まだ幼かった弟妹達・・・
春夏秋冬 家族で暮らした実家の風景。
冷たかったけど 鼻の中をつんつん刺激した
良い匂いの朝の空気。
あの時 感じた空気の香りはまるで 生きた時代の
テーマミュージックのよう・・・
まるで 全てが、過去のテレビドラマのように
想えてくる・・・
今の父母は別の俳優が演じているのではないかと
思う位 衰え変わってしまった。
「自然を受け入れんかい しっかりしろ」と自分に
言い聞かせ感傷的になっている 俺。
今、親の大役を演じているのは お前自身なのだと
舞台の何処からか 声援されている様な気がした。
人間って「自然」に挑戦するように生きて来たので
受け入れるって事は「降参」に近い感覚なのかも・・・
イヤ 違う 降参では悔いが残っちまうから
「悟り」の方が前向きで良いのかもな。