バレンタインデーとは無関係だが・・・
数日前の話。
外は、桜吹雪の様に白い雪が舞っている・・・
我が家のトイレから外を眺め 福岡にゃ珍しい景色を見ながら用を足す。
ありゃっ!?ケツ拭き紙が切れてるじゃねえかっ!
トイレの中から叫ぶ私 「ちょっと!誰かある~っ!出会え~っ!」
「し~ん」
冬は寒いので扉を閉め切っていて 居間には声が届かないのだろう。
「お~い!」薄暗い夕方に寂しく響く声。
我が家のトイレは人通りに面していて 住人よりこちらの通行人の方が声が伝わりやすいのだ。
「お~い!紙がねえぞ」とは言えず 唯々、お~い、お~いの連発なのだ。
じれったさに苛立ちながらも、外から他人が聞いていると ヒステリックにも頑固爺が、
家族を呼びつけているように聞こえるんだろうなぁ~なんて思いながら、数分過ぎていった・・・
外はチラチラと雪が舞う 九州では珍しい極寒の気象の中 水圧を最強にして、ウォシュレットを引っかけた
ケツが自然に乾くのを待ち 要約外に脱出。これがもし、溜まり便所でウォシュレットも無かったと
したら ズボンも上げられぬまま ハンケツ状態で 匍匐前進(ほふくぜんしん)という事に
なっていただろう・・・
居間の戸を開けると youtyubeの音が大になっていて どんなに、わめこうが聞こえないのだ
私:「おい!さっきから呼びよるのに極寒トイレの中でケツも拭けんで遭難する所だったんだぞ 紙は!?」
妻:「あっ!買うの忘れとった!」
私:「なんと!手で拭けというのかっ!?そして、その拭いた手は一体全体どうするのかっ!?
乾燥させろという事か?手が凍傷するぞ んんんっ?」
反抗期の娘が苛立ち
娘:「ウルサイっ!自分で買って来ればよかろうもん!」
私:「俺が言うとるのは そういう事では無く 周到な準備ができていないと言う事を嘆いておる!
外はチラチラ雪が舞っとるんだぞ!これが雪国なら トイレの中でケツが凍傷して ひょっとしたら
死に至っとるかも知れんのだぞ!シベリアなんざ、マイナス25度だっ!平昌オリンピックの会場も
極寒なんだぞ!
お前、考えてみい 俺の死因がケツが拭けんのが原因で死んでいたなんて事になったら
末代まで親の恥を隠さねばならんのだぞ!そりゃ お前、パチンコでスリーセブンかかって
やった~と万歳して そのまま ひっくり返り後頭部を打って死んだ男とか、
汲み取りをしていない公衆便所にガスが溜まっていて 屁をこいた途端にセーターの静電気が引火して
爆死した男と同格の歴史的珍事件に名を連ねるようなモノなんだぞ!」
娘:妻「・・・・・・」
私:「そうだろう・・・わかってくれたかっ!」
自己主張が受け入れられ 怒りが収まり 心には春の日差しのような温かい光が差してきたような気がして
何故か、アルプスの少女ハイジの歌を 声高らかに歌いたくなってしまい、
再び、トイレに戻り「らららららりふぉ~らりらりらふぉふぉ♪」と腹式呼吸で歌ってしまった。
イヤ、寧ろ こういう場面では 北欧の草原に腰を下ろし ワンちゃんと戯れながら
「ほ~ら チェルシー♪もう一つ チェルシー♪」と爽やかに 歌うべきだったのかも知れない・・・
んんんんっ~なんと繊細なっ こだわり!