結婚記念日に虎になる

最近　子犬のウンチに　振り回されている私・・・

まあ　元々親犬ティアラはトイレが躾けされていたから苦労は無かったの

だが、お産したての親犬と子犬を育てようものならば　そうは行かぬ。

いわんや、ワンちゃんと家の中で一緒に生活をしよう等と昔気質の

私が、ライフスタイルを変えてまでも譲歩し容認したのは　

家族を想っての事だった。わたしゃ　家族迎合主義なのだ

しかし・・・

お産の後の犬の排泄物はコロコロの固形ではなく　緩くなるのだそうな。

仕事中、犬の世話を押し付けラレル私は親犬と子犬2匹の世話を同時

にやらされるはめになった・・・

それにしても　ナンチュウ精神的苦痛だろう・・・

我が子のオムツを変えるのが好きだった私も、犬のうんこだけは　

さに非ず・・・それにしても　やんちゃな　雄犬2匹　こいつら虎の生まれ

変わりじゃないかと・・・最近では　こめかみに湿布を細かく切って

貼っている始末・・・ヒステリーばあさんが頭に血が昇らぬようにする

あれだ。其れほど　部屋の中での悪さは目に余る次第。

トイレットペーパは普段の3倍使うのだ。おまけにキャンキャン泣かれよう

物ならば　繊細な私は頭に血が上り　ヒステリックになってしまったのだ。

ヤワヤワのうんこは　タマニ　トイレットペーパーを貫通するのが辛い。

「うぁい　ふっ付いた　えーいクソ　やっとれん！」

と　とりあえず　道路に指をぬすくる私。

沿道を行きかう　若い女の子達の笑い声・・・

（ったく　色男台無しだぜ・・・）

そんな　中でのトある晩飯時・・・

ここでの、タイミングの悪さカレーライスの登場にゃ

心を逆撫でさせられたのだ　バス、ガス爆発！と

繰り返し　念仏のように唱える私・・・

（ここで　キレルのは大人気ないぞ・・・たまたまこう言う献立になったのであろう）

キャンキャン泣く犬の声を聞かぬように耳栓をして　インド舞踊を舞う綺麗な

お姉さん達を連想して食べたのだった。たまに　昔　科学の教師に　アノ土地で

は乾燥しているので　左手は不浄な手としていて　ケツを拭いて　そのままに

しておくのだそうな・・・という話を聞いて　カルチャーショックを受けた思い出を連想

しない様にかなりの念力がいったのであった。

すると　食後のオヤツにかりんとうが出てきたのにはマイッタ！

堪忍の尾が切れた！最早これまでっ

私：「うぉおおおおんこれは　まさしく！　なんじゃ！これはっ！？」

妻：「はあっ？」

私：「一度ならずも　2度ならず！これは拙者に対する当て付けかいなっ

　　　カレーの次はかりんとうたァー　芸が細かいじゃないの！」

妻：「何　言いよるとね！？カレーは子供達のリクエストやから仕方ない

　　ヤン！」

私：「かりんとうは　ババ菓子たい！如何考えても不自然だろう！？」

妻：「かりんとう　好いとっちゃもん！」

私：「嘘をつけー」

子供達：「そうたい！そうたい！父さんが悪い！」

まくし立てる子供達　直接　腹を痛めて産んだ妻にゃ敵わぬのだ。

サーベルを口にくわえて　虎のようにリングの周りを　歩き回る　タイガー

ジェットシーンのような心境だ。今、家族の中では明らかに悪役其の物

の私・・・それは　あたかも　優しかったタイガーマスクが　イキナリ　どう

いう訳か　何を間違ったか悪役を演じているようなもの・・・

しかし　言うべき事は言う！

私：「あーたって人は！そんじゃあ　問おう！便器型の容器にカレーを盛ら

　　　れて　完食できるね？そこにはティッシュをももいで置いてやる！」

妻：「・・・・・」

私：「うんこカレーという銘柄のカレーを美味しく食べられるね！？」

妻：「・・・・」

私：「デリカシー無さすぎ！」

勝った！

子供中心に生活している我家・・・カレーは辞めてね母さん♪

馬鹿な事を言って　孤立する　フーテンの寅さんこと　寅次郎さんの

気持ちが判ったのだ・・・それも　結婚記念日に

 

うーむ　それにしても　親の心子知らず　お前らは虎のように逞しく

育つのだぞ・・・其れが　父の願いだ。