![]() | 陸軍特攻・振武寮―生還者の収容施設 |
林 えいだい | |
東方出版 |
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「永遠のゼロ」より太平洋戦争関連の本を読み始めました。
家族から、少々白い眼で見られながら・・・。
でも、知っておくべきだと思います。過去の日本に何があったのかを。
さて、「永遠のゼロ」の主人公・宮部久蔵は海軍所属の航空士。最終的には
特攻として敵の戦艦に突入していきます。
この「陸軍特攻・振武寮ー生還者の収容施設」は、陸軍の特攻隊。
しかし、生きては帰れない特攻隊員も生還している方がいます。
振武寮は目的を達成することができず戻ってきた陸軍特攻隊員を収容施した施設。
生還を恥じとし、世間から隔離して精神教育を施し再び特攻隊員として
戦場に送り出す場所でした。
特攻隊員を送り出す上層部に関することは、今までほとんど読んだことはありませんでしたが、
「陸軍特攻・振武寮」には、参謀であった人物に会ってインタビューをした記述があります。
80才になるまでその元参謀だった人は、特攻隊員の報復を恐れて、万が一に備えて護身用に
実弾の入ったピストルと軍刀を手放さなかったのだとか。どれほど振武寮にて特攻隊員に与えた
仕打ちがひどいものであったかを物語っています。
戦争は人を狂わせてしまうものなのですね。
海軍と陸軍では戻ってきた特攻隊員に対する待遇が全く違っていたのだそうです。
集団的自衛をめぐって、首相があれやこれやと画策されています。このままでいくと
日本が再び戦争に巻き込まれたり、日本国が戦場と化してしまうおそれが出てくる。
特攻隊員は、家族や恋人など自分の大切な人を守るために死んでいったのです。
その人たちがいまの日本の政治を見たら、どんな気持ちになるのでしょうかね。