『バックス・バニーのエプロン男』事件
食物が残った皿だけ選んで叩き割る 飛び散って、まるで、凄惨みたいじゃん トマト・ソー...
不調法な配列の渦中、明滅するモノローグの集合
風に濡れて削がれた観念のひとかけら、時間の後に劣化した岩石の様な点在を生きてきた ...
Sunshine Note
連続するまどろみのヴェールの向こうに、そのあと予想されることは全て追いやった アス...
遠く離れた明かりの手がかり
空欄に書き込む言葉をずっと捜しあぐねて暗幕の向こうに潜った 歪んだまま結束した均一...
開廷
なにかを言いそびれる夕方、君の言葉を待って、君の生ける一歩を待って 言葉を 殺してし...
先導者
猛々しい背中を追ってその路地に迷い込んだ、音の無い通り、閉ざされた窓の鎧戸に夜に拒...
夢の正体
蒸し暑い晩夏の午後だった そのとき、手に手を取って逃げ出した小さな街 明日に向かいさ...
廃れた灰色の涙を
廃れた涙の灰色を 君の膝元に添えよう 僕はそこそこに祈る信者になり 都合のいいときだ...
真夜中の肴
割と愚にもつかない夢を見たんだ、雨が降り止まない青ざめた四月の夜に 俺は小さな器にず...
眼(メ)
古い記憶の様にくすんだ空の彼方を 飴色の羽根の蜻蛉が果てしなく越えて行く 忘却の淵で...