宮下昌也の近況報告    MASAYA MIYASHITA 's News

美術家・宮下昌也の展覧会、ライブペインティングなどの活動情報と
南房総、鴨川の日々の生活から最新情報を掲載しています。

駒ヶ根→浜松ツアー番外編:モアイギャザリング

2011-06-30 | 
大調和祭が無事終わり、搬出のため再びパヤカを訪れたところ、「明日御前崎でギャザリングがあって出店しに行くよ。サヨコさんやナカヤーマンも来るよ。」という話なので便乗参加する事にしました。


会場は浜岡砂丘の入り口にあり、夏の間だけオープンするnagomi


nagomiは浜岡原発のすぐ近く。海岸線を歩いて行くと、その姿が霧にけぶって見えました。


いつ聴いても心が震えるサヨコさんの歌。


このギャザリングに寄った一番の理由は、ナカヤーマンこと中山康直さんのトークを聴きたかったから。
普段は“講演を聴く”というのはあまり乗らないのだけれど、ナカヤーマンの話芸は大ファンです。もちろん内容も素晴らしい!今までずっと、「調和の時代の生き方」を説いて来た彼のトークは、原発の安全神話が崩れて、がぜんパワーアップしています。
まさに今、多くの方に触れてほしいと思います。ご縁が合ったら、ぜひライブで体験して下さい!


ギャザリングの最後は上州褌クラブによるマラ祭り。ご神体は偶然川から流れて来たのを拾ったと言う、男根形の流木。こんなの流れて来るの?ありえないでしょう!?


褌姿の男たちが焚き火の周りに輪になって「いいか!絶対に落とすなよ~!!」とかけ声をかけてから、ご神体を股の間を通してぐるぐる回します。


最後はご神体を神輿に乗せ、女性がその上にまたがって焚き火の周りを担いで回ります。神輿の上で大はしゃぎの育江ちゃん。
会場の女の子たち、希望者全員が乗り終わるまで延々担いで回ります。乗った女の子たちは何故か、みんなピッカピカの笑顔になって降りて来ます。
「この解放されたエロスは、先住民的世界観には欠かせないものなんだよな~....」なんて事を考えましたが、そんな小難しい事はさておき、大笑いさせてもらって、深夜まだ盛り上がっている会場を後に帰路につきました。


駒ヶ根→浜松ツアー:パヤカ・ライブ編

2011-06-29 | 
ずいぶん時間が経ってしまったが、ツアーの記事が終わってなかったので続きです。

パヤカ大調和祭では、1階に新しく完成したステージで5回のライブが行われ、僕は前半の3回まで滞在し、ライブペインティングで参加しました。


大調和祭オープニングを告げる太鼓を叩き、パヤカ敷地内を練り歩く奈良大介さん。

以下出演バンドの一部を紹介。本番中はライブペインティングのため、写真は全てリハーサル風景です。


6/9に出演したSPIRITUAL ROCKERS。左でギターを弾いているのは、パヤカ改築の要、大工のまっちゃん。


同じく6/9、サヨコとナラwithRyuji。この日はナカヤーマン、益戸育江ちゃん、富田貴史君も駆けつけて、新しい時代の未来ヴィジョンを提示するトークを展開。



6/10、シャンバラ祭でご一緒したシスさん&トビウオリアキちゃん。


こちらもシャンバラチーム、龍太郎さん。ここでも飛び入りしているRyuji。モーフことRyujiは会期中ず~っと滞在し、全てのステージに出演。龍太郎さんの歌は、この後何日も頭の中で鳴っていた。


6/14出演の天草Trio。14日はもうひとつ一二三が出演。どちらも聴かせる素晴らしい演奏でした。


そして天も祝福するかの様に、毎回見事な夕焼け。


3階に作られたバルコニーより、夕焼けを眺める出演者たち。


駒ヶ根→浜松ツアー:なかや編

2011-06-21 | 
翌日お世話になった佐伯family宅を後にして、醤油搾りでお世話になっているトキさんの家「なかや」へ向かいます。


ここが飯田市の山の中にある「なかや」。


「なかや」の子供たちは4人兄弟で、全員ホームスクーリング。この日はホームスクーリング仲間の一家が滞在中で、こちらは5人兄弟!合わせての9人子供たちが元気に遊ぶ、山の中のフリースクールと化していました。


自然の中だと、子供たちは創造力のかたまりの様。自然発生的に竹楽器ワークショップになったり.....


お昼ご飯も子供たちが切って来た竹を使って炊きました。美味しく炊けるんだな、これが!


家からちょっと下るとこんな渓流が流れています。夏はプライベートプールですね。長野に行くといつもうらやましいのは、大きな川と、きれいで豊富な水。


トキさんが車用の燃料を作っている所。バイオディーゼルとはまた違ったSVO(ストレートヴェジタブルオイル)という方式だそうです。毎年鴨川に来るときも、この燃料で車を走らせて来ます。トキさん一家のすごい所はその自給率の高さ。田畑で収穫する食料はもちろん、エネルギーから教育まで....。捨てられて行くものを、徹底的に再利用する、まさに百姓の生き様!


これは「ぬかくど」という簡易かまど。ロケットストーブと似ているけれど、籾殻を燃料に使うまた別のシステム。側面に小さな穴を沢山開けた缶のなかに、同じ様に穴の空いた筒を置いて、間に籾殻を詰め、なかのつつに火付け用の細い薪を数本入れると、籾殻からガスが出て燃え出します。


火力はこの通り。充分ご飯も炊けるそうです。しかも燃え終わると籾殻は燻炭になるというスグレモノ。


居間にひっそりとたたずんでいた、手に桑の葉を持つ養蚕の神様「こだまさま」。このふくよかさが素敵。


「くらふてぃあ」で描いた絵を眺めながら、みんなでお食事。

神奈川Oneday Trip

2011-05-28 | 
昨日は曇り空の下、アクアラインを越えて東京湾の対岸へ。ご縁ある人達を訪ねて回りました。


まずは金沢文庫にある「アサバ・アートスクエア」へ、展覧会の打ち合わせに。主宰の浅葉和子さんがこの地でデザイン教室を開いたのは42年前。それから木が成長する様にだんだん大きくなって、ギャラリーができ、カフェができ、バーができ.....、今では年間を通して世界中からお客様が訪れるアートあふれる空間になっています。


こちらデザイン教室。子供の作品も、プロの作品も、世界の民芸品も、みんな一緒に壁に飾られていて、インスピレーションのもとがあふれています。


ギャラリー。この日は平和をテーマに子供達が描いた大きな布絵が飾られていました。


カフェの一角には浅葉さんが世界中から集めた民芸品のコレクションが。これだけでも一見の価値ありです。


カフェは日替わりで、若いシェフ達が担当。この日は虹空カフェのおいしいランチをいただきました。
どこもかしこもアートにあふれた素敵な空間。11月2日(水)~13日(日)に個展開催が決定しました。この展覧会は金沢文庫芸術祭にエントリーされます。


打ち合わせの後、すぐ隣にある鎌倉時代から続く名刹・称名寺を案内してもらいました。
住宅街の真ん中に、いきなりこれだけの文化財と自然が残っているんだから驚きです。裏山もあります。アートスクエアにいる間も感じていた心地よさは、この場の影響もあるのでしょう。守られている場所だと感じます。古くから続く聖地です。

アサバ・アートスクエアを後にして次に向かったのは鎌倉。
佐助にある34年続く老舗紅茶専門店「ブンブン紅茶店」でティータイム。
ここはまだ2階にギャラリーを併設している頃、展覧会を開催してから懇意にさせてもらっています。


ギャラリーはもう無くなってしまいましたが、このお店のラベルや、紅茶の入れ方レジュメはillustrated by miyashitaです。
イギリスの伝統菓子スノーフレークケーキと2011ダージリンファーストフラッシュをいただきました。スノーフレークケーキはテレビで紹介されたそうで、ゴールデンウィークは大変な事になっていたそうです。そう言えば僕以外のお客様も、みんなこのケーキを注文して写メ撮ってました。それを見て、僕も写真を撮らなきゃ!と思った時にはほとんどお腹の中に入っていました。
ケーキも美味しいですが、ダージリンファーストフラッシュはクラッと来る程美味しかったです。ブンブン紅茶店で入れてくれる紅茶の美味しさは訪れる度に感心しますが、同じリーフを買って帰ってもそこまでの味が出ないんですよね。「何が違うの?水?」「いやー、水道水ですよ。」なんなんでしょう?


最後に訪れたのは同じ鎌倉の長谷にある先住民クラフトショップ「middles」(ミドルズ)。


お店の中は、ネイティブアメリカンをはじめ、メキシコのインディオやアイヌの人々のクラフト作品が所せましと並べられています。濃い~です。店主のノブさんとはタイのシャンバラ祭で出会い、意気投合し、宮下グッズを取り扱ってくれる事になりました。お客様は精神的なものを求めて来る方が多い様で、ノブさんはそう言った人達に丁寧にネイティブ文化の世界を伝えるナイスガイなのでした。

田舎暮らしがもてはやされる風潮の中、逆に「都市の魅力ってなんだろう?」とここ数年考え続けていますが、今回訪ねた先々で感じた事は、その答えに一歩近づく印象を受けました。その地に暮らす人々の魅力はもちろんですが、街が形成されて来た歴史の深さが、魅力に比例している。里山も人の暮らしの歴史がある事が魅力的な訳で、大地(生態系)と人間が作り上げた磁場の様なものがある。三浦半島から湘南にかけては、険しい地形とその地に根ざした先見ある人々の意思のお陰で、街として独特の磁場が出来上がっている事を感じ取る事ができました。

タイツアー番外編:祭壇はアートだ!

2011-03-11 | 
タイ滞在は思いのほか快適な日々を過ごさせてもらったが、快適さの最も大きな訳はタイの人々の気質に由るものだと思う。一言で言っていしまえば、日本の田舎と変わらない人々の優しさのお陰だ。そしてその優しさの底辺にあるのが、やはり日本の田舎によく似ている彼らの信仰心だと思う。
その信仰心を垣間見る事が出来るのが町中やお店、個人宅に至るまで、あらゆる所に祀られている祭壇だ。タイは仏教国として知られているが、祭壇を見てみると仏像だけでなく、ヒンドゥーの神様から中国の神様までありとあらゆる神様が祭られていて、八百万の神の世界だ。この「そこら中に神様」の感覚が、今なお民間信仰の生きる日本の農村との共通点として感じられた。
そして、いろいろな形式で祭壇を飾り立てているタイ人の信仰の自由度が、彼らのアートに対する理解度の高さにも通じているのではないかと思う。祭壇を美しく飾ることは、信仰を通して日常生活に組み込まれたアートなのだ。

あまり写真がなかったが、そんな祭壇をいくつかupします。


町中の木にかけられた祭壇。祀られているのは幼少の仏陀。


こちらは木がご神体?中国の神様の神像がいくつかおかれている。


大人気のガネーシャ。


シバもインドの神像より心なしか仏顔。


バンコックのゲストハウスに祀られていた祭壇。


こちらはチェンマイのゲストハウスのもの。

宮下昌也と巡る悠久の旅