宮下昌也の近況報告    MASAYA MIYASHITA 's News

美術家・宮下昌也の展覧会、ライブペインティングなどの活動情報と
南房総、鴨川の日々の生活から最新情報を掲載しています。

報告:6月ツアー 後編(高山漫遊展 Ⅱ )

2015-07-01 | 展覧会

浜松→岡崎→春日井と廻った奈良大介さんとの珍道中もここ高山ピースランドで終点。

ピースランドは3年前に始めてライブペイントをして以来、展覧会やライブペイントで毎年訪れているためか、到着した時は我が家に帰った様な安堵感がありました。
この安堵感のせいで絵本屋さん&カフェというお店なのに、何故かしょっちゅう宿泊客がいるという、隠れた旅人のオアシスであり、絶えずカウンターカルチャーシーンの情報が行き交う情報基地でもあります。

 

12日到着後、夜中の飾り付け。

 

流木に描いた小品や中型の絵画作品など、幅の広い展示をしました。

 

13日、初日オープニングのライブペイントwith奈良大介。
奈良さんはここでもアゲアゲに上げてくれて、最後はお約束の飛騨マラ保存会の乱入も。

 

この時のペイント。森と空と海と.....。

 

会期中随時受け付けて大好評だった、ワークショップ「麻でヒンメリを作ろう!」
日本の伝統的工作作物・麻への理解を深めてもらい、自然素材で物を作る楽しさを伝えるクラフトワークショップです。

 



親子で楽しんでくれた方が多くて、嬉しかったです。
親子での物作りは、普段見過ごしているお互いの心に触れるいい機会であり、出来上がった作品は素敵な家族のモニュメントにもなります。

 

高山漫遊展は、アートを通して散歩が楽しい美しい高山市街を散策しよう!というコンセプトの展覧会。
こちら第二会場のみたらし団子専門店福太郎さんのギャラリー。
公開制作で描いた大型の絵画作品を展示。

 

2店舗で同時開催する事によって普通の展覧会より時間や空間に幅が出来、様々な交流が生まれます。
あわわキッチン協力のスタンプラリーもあって、沢山の人が作品を見に廻ってくれました。

 

高山漫遊展開催中、18、19日は高山を抜け出し北アルプスを越えて、安曇野の池田町にある「art+craft吉野屋書店」で2日間の公開制作&展示。そしてライブペイントも行って来ました。

 

1日目、公開制作が始まった場面。
吉野屋書店はオーナーで木工家のクマさんが築150年の元本屋さんだった建物を3年かけてコツコツ改装し(まだまだ改装中)、今年オープンしたカフェギャラリー。

 

2日間の公開制作で完成した30号の作品。
画面には初登場のニホンカモシカ。
実は安曇野に旅立つ日の早朝に高山市街でカモシカに出くわし、この出会いをモチーフに加えました。
それと南房総には無い、険しく高い北アルプスの山並みに強くインスパイアされています。

 

2日目夜のライブペイント。バンドはクマさん率いるAzumix。
打ち込み系のバンドとは初めてのコラボレーションで勝手が分からずドキドキでしたが、緊張感のあるいいライブになりました。

 

平日2日間の展示&パフォーマンスだったにもかかわらず、途切れる事無くお客様に来ていただきました。
これも吉野屋書店のクマさん、みわさんのお陰です。ありがとうございました。

池田町ではロータスカフェがあった頃個展を4回やっているので、その時に来てくださった方達にも沢山お会いできました。

 

ライブで完成した絵と一緒にAzumixのメンバーと記念撮影。
この後も余韻覚めやらず、夜中までカフェは賑わっていました。

吉野屋書店では来年6月に本格的に個展を開催する約束をし、再び標高1450mのトンネルのある安房峠を越えて高山に戻りました。

 

 

高山では21日に友人のミュージシャン・マッキーこと牧島竜也君が、年に1回自宅を開放して開催している「小さな暮らしのマーケット」で公開制作を行いました。

当日朝は雨模様で、9時スタートのイベントなのに8時を過ぎても出店者が一人も来ない!...のでどーなることやら、と思いましたがひとりふたりと出店準備が始まり、公開制作を始めてしばらくしてから、ふと後ろを振り向くと子供たちは駆け回り、お店にも沢山の人だかりが.....。

赤ちゃんを抱いたお母さんや子連れのファミリーの方が多い素敵なイベントでした。


我が家も3人子育てをして思うのですが、特に小さい子供のいるお母さんには、こういったイベントを介して生まれるコミュニティが大切だと思います。マスメディアや学校では伝えない、生活についての生き生きとした情報が行き交っていました。

 当日の様子はマッキーの奥さん麻子ちゃんがブログで伝えています。
http://sunnilyvalley.jugem.jp/?eid=124


一日の様子がとても良く伝わってくる写真で公開制作の進行もよくわかるので、そのほとんどを拝借して一挙掲載する事にしました。麻子ちゃん、ありがと。

 

   

    

  

  

  

  

  

  

   

   

 

 

 

そんな感じで展覧会も最終日まで多くのお客様に来ていただき、全てを終えて夜中に搬出していたら、僕の車の前になんとまたカモシカが立っていたり(たぶん数日前に見たのと同じ個体)、こうして帰ってから回想すると奇跡のような3週間だったなぁ....、と思います。

 今回のツアーで強く感じた事のひとつに、十年くらい前から様々な市民活動の場で言われているキーワード「つながり」とか「つながろう!」という言葉が、既に「つながっている。」に成っている、ということ。そして、このオルタナティヴネットワークの広さ、深さ、力強さにとても希望をもらいました。

この3週間に非常に沢山の小さな物や情報や金銭が、僕を介在して行ったり来たりしました。そういったエネルギーの流れに身を任せる様に、ぐるっと廻って住み家である鴨川の山の中に着地しました。
ひと心地着き、このツアーで得たものを今後の生活や美術活動に生かす日々が始まります。

この後はコヅカ・アートフェスティバルまで、里山整備とアートまみれの日々が続きます。

改めて、6月ツアーで出会えた全ての人たちへ、大きな大きな感謝を捧げます。
ありがとうございました。



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