わが国と同様、訪問販売ビジネスを模した違法セールスが横行し、時には強盗に変身し特に高齢者を的にした犯罪事件が英国で横行している。警察のサイトほか専用サイトもあるくらいで、その社会的な影響はわが国の「振り込め詐欺」「リフォーム詐欺」などと同様、消費者への早期の手口の開示を含めた警告と対策を行うべき例として紹介する。
ニューカッスル・アポン・タインのノーサンブリア警察は(Northumbria Police)は”doorstep scam(訪問詐欺)”の阻止のため専門サイト"Action Fraud"で警告を行っている。
1.共通的手口
犯人は窓ガラスを破ったり、ピッキングは行わない。善良な家人に玄関の鍵を開け、チェーンを外すよう仕向けるのである。
家人を騙す手口のタイプは以下の通りである。
①偽職員:電気・ガス・水道会社等の職員のユニフォームを着て、ドアを開けさせる。一部企業では消費者にパスワードを知らせ訪問者の真偽について当該パスワードで確認するシステムを採用している。ドアを開ける前に消費者は当該事業者にそのようなサービスを扱っているか、また訪問者がパスワードを知っている正規の職員かを確認できる。
②犯罪者は配管工、高圧的なセールスマン、偽ディーラー、建築修理業者、庭師、警察などと称する。
③犯人が室内に入る目的は、金銭や貴金属などを事後に盗むための予備調査かもしれない。
④さらに多いのは、見知らぬ人が水を飲ましてください、電話を貸して下さいといってドアを開けさすのである。
2.玄関での応対のイロハ
①ドアチェーンを必ずかけておくこと。チェーンは安くつけられます。身分証明証の提示を求めること。制服、ロゴやバッチは当てになりません。
②あらかじめ通知のない公共サービススタッフが来ることはない。知らない人は室内に絶対入れないこと。
③玄関での金銭の授受は行わないこと。
④玄関を直ちに去らない場合は警察専用電話「999」に電話すること。
⑤犯人は、男性、女性、若者、老人を問わない。外見に騙されないこと。
3.これらのアドバイスは目に付くところに張っておくこと
人間の記憶はすぐ薄れるものである。電話機の横、正面玄関の横に警察が用意した2種類のポスターを貼ることです。
〔参照〕
グラスゴーのストラスクライド警察(Strathclyde Police)、クリーブランド警察(Cleveland Police)などの「訪問販売詐欺」サイトを参照した。
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(今回のブログは2006年2月6日登録分の改訂版である)
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