ねこなんて大っ嫌い

ってずっと思ってたのに。
死にそうな子ねことの出会いが生きる力を与えてくれました。
バツ2でも結構幸せにやってます!

母 かずえ 薬の中止

2016-06-22 05:55:55 | 母 かずえ
2016年3月24日に自宅で転倒し、頭部裂傷。検査したところ、軽い脳梗塞と判明し、約2ヶ月間の入院。その間、重度のアルツハイマー型認知症であることも判明。脳梗塞によって起きた右手右足の軽い麻痺と、入院による筋力の低下を改善する為、現在リハビリテーション病院に転院し、完全復活を目指す母かずえ、86歳。

冒頭の説明文もかなり長くなって参りました。病院の玄関脇にあるこのオブジェ。白雪姫と五人の小人たちは、相変わらず水没しています。が観察力と記憶力の鋭い方は、もうお気付きかと。何故だかは分かりませんが、白雪姫だけ、キャストチェンジ いや、キャストは同じか~

ほ~らね。前回はこの人だったもの~。通り過ぎようとして、二度見して戻っちゃいましたから、私。
どうやら二組目は小人たちまで予算が回らなかったとみた~

リハビリテーション病院に転院してから1ヶ月が過ぎました。病院の規定?で最初の2週間は個室に入らなければなりません。ところが相部屋が空かず、結局3週間を個室で過ごしました。

話は出来ずとも、視界の中で人が動くことが、寂しさを紛らわせてくれるものなのだと、個室での生活で痛感したようです。いつものことではありますが、相部屋に移動するまでに「ここは寂しいんよ、誰もおらんけぇ、いっつも一人。部屋、いつ替われる~ん?」のセリフで、私の耳に出来たタコは、数十匹かと 食ってやったわ~

入院してすぐに、母を交えて主治医との面談がありました。これからの治療方針を決めていくための準備です。それ以来、1ヶ月振りの面談が、6月17日に今度は母抜きで。リハビリを始めてからの、母の様子を聞くのは初めてで、まるで個人面談での母親の気分です。

若くて元気な主治医がちょっと緊張の面持ちで話し始めました。「非常に残念なことなのですが、認知症がかなり進んでいるように見受けられます。看護師からの報告によりますと、一日に着替えを4~5回されて、そのことを覚えていらっしゃらないようで・・・」

「あ~、先生、申し訳ありません。母は昔から一日に4~5回着替えるのは普通のことでして。それ、最初に申し上げなくてはいけなかったですね。何を申し上げればいいかの判断もつきませんで

「え、あ、あ~、そうですか。では、それは認知症とは関係が無いという・・・こと・・・ですかね」何とも気まずい空気が流れました。

だからいつも言ってんでしょ!着替えすぎだって!!暑さも寒さも少しくらい我慢しろ!いやいや「我慢」という言葉は母かずえの辞書にはありません。だから、頻繁に着替えます。洗濯は、当然下女のお仕事~ でも長年やってますからね~ もう諦めちゃった~

「それから、最近少し、パーキンソン病の症状が出ているように思います。」「えっ?」確かに、お薬を飲む時、唇が異常に震えてた・・・。あれはそういうことなのか・・・。そう言われれば、足も小刻みに震えてる気が・・・。

「あとはですね、リハビリが相当キツイと言われまして、拒否される場面が何度かありまして・・・。それと、毎日デイケアサービスで行うような、ちょっとしたレクリエーションのようなことをやっているのですが、お連れしても、気付くと車椅子でいつの間にかご自分の部屋に帰ってしまわれまして・・・」

「はぁ~、そうですか。リハビリを拒否・・・ですか。レクリエーションも、無断でエスケープ・・・。私には、相当頑張っていると言っていたんですが・・・。確かに集団行動は、昔から好きじゃないようでして・・・、本当に申し訳ありません」

「いやいや、まぁ、他の患者さんに迷惑を掛けるとか、そういったことではありませんので、リハビリに関しては私共で、何とかちゃんと進めていくつもりでおりますので・・・」

予想以上に凹みました。なんなの、あの人。頑張るって、言うのは口ばっかり?今日だって、私は会社を休んで、こうしてわざわざここまで来てるのに、聞かされるのは、あなたが頑張ってないってこと?私が一生懸命頑張ったって、あなたは頑張らないってこと?面談を終えると、無性に腹が立ってきました。

「お母さんさぁ、リハビリ断ったりしたらダメじゃん」
「断ったりしとらんよ。一生懸命やっとるよ」
「やってるかやってないかは、周りの人が決めること!断ってないって、ウソなんでしょ?」
「・・・もう、しんどいんよ。歩けんのよ。無理な時だってあるよ」
はい、ゲロった~

「ところであんた、次はいつ来てくれるん?」
「・・・もう、明日も明後日も来れない。次は月曜日」

土曜日と日曜日の両方共、病院に行かないなんて、今まで一度もありませんでした。でもその日は、もう絶対に来たくない・・・と思ってしまった。いつもの、元気出して!のハイタッチもせず、笑顔を見せずに帰ってしまいました。

帰り道、車を走らせながら、涙が出てきた。もうあのまま家に帰ってこれなくなって、どっか施設に入ればいいんだ。私の気持ちなんか、全然通じないんだ。そうだ、そうだ、いつもそうだった。そうやって、一生私をガッカリさせ続ければいいんだ。

家に帰って娘に話しました。「お婆ちゃんさぁ、自分では頑張ってるつもりなんだよ。だって、元々頑張れない人じゃん。それで家に帰ってこれなくても、仕方ないんだよ。だって、頑張らなくちゃいけないのは、お婆ちゃんなんだから。ままが凹んでも、何にもならないよ。それよりパーキンソン病の方が大変だよ」

そう言えば、このところの母の様子がおかしいことに、私は意識下で気付いていた・・・と思い当りました。無口になった。表情の変化が少なくなった。自発的に話をしなくなった。自分のボケまで大爆笑していた人が、殆んど笑わなくなった。声が小さくなった。数えれば、ドンドン出てくる母の変化。

そこで気付いたのが、認知症のお薬のことでした。転院する直前に処方されたお薬は、5mgから始まり、5mgずつ増やして、今は20mg服用している。あのお薬にそういった副作用は無いのか・・・。

ネットで調べてみました。お薬自体の副作用の項目には、それらしいことは書かれていませんでしたが、服用しているという方の家族の報告が、沢山出てきました。その中に、いくつか母と同じ症状になったという話をみつけました。

私じゃないか!気付いてあげられなかったの、私じゃないか!!

翌日病院に電話を入れました。でも、主治医の出勤は月曜日とのこと。待つしかありません。すると月曜日の夜に面談してくださると。行って、お願いをしてみました。

「そういった副作用は、確かに書かれてはいませんが、やってみる価値はあると思います。明日から、薬を一旦止めてみましょう。それで症状が変わらなければ、薬のせいでは無いということになりますから、そこでまた再開すれば良いと思います」

帰りに母の手を握って「お薬、ちょっと止めて貰うことになったから。そしたら、少し身体楽になるかもしれないから。もっと早く気付けばよかった。気付いてあげられなくて、ほんと、ごめんね」「ええんよ、ええんよ、あんた、一生懸命やってくれとるもん。謝らんでええ。あんたがおってくれて、お母さん、ほんとに有り難いと思うとるもん」

まだまだ始まったばかりだというのに、もうこの有様な、この私。そんな私を元気づけようと、もこちんがサクランボを送ってきてくれました。

母も大好物。これを食べて、また元気出して貰おう。そんで、リハビリ、なるべくお断りしないで貰おう。

そんな訳で、暫くの間、毎日様子を見に行こうと思っております。結構大事なところですから・・・ね。ヘタレで泣きべそばっかかく私ですが、やっぱり頑張っていきたいと思っております。

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