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お婆ちゃんが入院してから、めっきりこのお出迎えが増えたポンちゃん。寂しかった時は、こうして「ちゃみちかったんだよ~」って訴えてくるようです。軽い脳梗塞で入院して17日目、母かずえに外泊許可が出ました。久し振りの帰宅に「昨夜は嬉しそうにワクワクしてらっしゃいましたよー」とお会いする看護師さんが皆、口を揃えておっしゃいます。
前夜、就寝時間が遅くなり、寝坊してしまった私は、慌てて準備して何とか午前9時のお迎えに間に合いました。早速帰宅準備をして歩いて車まで。足元は覚束ない様子ですが、喜びが溢れていました。てっきりそのまま帰るものと思っていたら「お婆ちゃん、まだ桜残ってるから見に行く?」と娘が。「行きたい!見たい!」と母。
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帰り道をちょっと逸れると桜並木がありました。久し振りの外気に触れて、とても気持ち良さそうな母かずえ。車から降りて風に舞う花びらの中、散歩することにしました。心配だったので「写真を撮る間だけ、サクラの木に摑まっててね」満面笑みのこの姿!本当に嬉しそうです。
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サクラの絨毯の中には、こんなに可愛いタンポポも。何を見ても嬉しそう。
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土曜日の朝の公園は、余り人影もありません。ベンチに座って、もう間もなく終わりを告げようとしている桜の花を見上げる母。
「今年、桜が見られるとは思わんかったねー。嬉しいねー。」と何度も何度も言います。
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頭の白さは同じくらいですかねぇ、私と母。可笑しいだろ、それ。右にマヒが出たので、歩く時は右の脇に手を添えます。
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余りに嬉しそうな母を見て、娘が「今度は海を見に行こうか?お婆ちゃん、疲れてない?」「全然疲れとらんよ。車に乗っとるだけやもん」公園から車でわずか5分ほどで、余り綺麗ではありませんが、一番近場の海に出ました。
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ここでも車を降りて、防波堤から海を覗き込む母。本当はね、水が怖いんです。でも海風が気持ちよくて、とても楽しそう。
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まさかね、外泊許可が出たからといって、途中こんな寄り道散歩をするなんて、私だけなら考えもしなかったでしょう。
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海風で母も私も髪の乱れが恐ろしい・・・
でも、前から見るともっと恐ろしい
遠くにある浅瀬の陸地で潮干狩りをしている人たちを眺めています。「昔、よく潮干狩り行ったよねー」なんてね。
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休日に母と娘と三人で、こんな風に出掛けるのは本当に久しぶり。
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こんな風になる前に、もっとたくさん連れてきてあげればよかったのにね。ごめんね、お母さん。
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そろそろ帰ろうかと車に乗り込んだら、今度は娘が「お婆ちゃん、元気そうだけど、美味しい物食べに行きたくない?」誰よりも美味しい物、大好きですからね、かずえさん。「行きたい!行きたい!」内心大丈夫かな~
と思いつつも、この様子なら、きっと一番モリモリ食べて、元気になりそうだな・・・とも思えました。
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風は少しありますが、とても気持ちの良いお天気で、最高のドライブ日和。東京ベイブリッジを渡ります。
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まぁ、元タクシードライバーですからねぇ。道には詳しいし、色々な所の色々なことを良く知っています、ウチのお嬢さん。
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着いたのは、大田市場。大田区にある市場なので、この命名なのだそうで。でも築地ほど有名じゃありませんから、一般の方は殆んど見かけません。いいの?ここ、入っていいの?
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こんなところにホントにお食事処があるの~?と思わせるビルの二階に、目当てのお店がありました。かんだ福寿さん。
ま、いつも通りです。お料理は、少し食べてから写真を撮っていないことに気付く。懲りないパターン
銀だらの西京焼き定食。もうね、笑っちゃうくらい美味しかった
流石、市場の中のお食事処。やっぱり一番モリモリは母かずえ。たどたどしいながら最後までお箸を使って食べられましたしね。
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そして、本日のお刺身定食。中トロとマグロ。こちらも絶品です。これの3倍か4倍はあったかな
それぞれに結構な量のご飯とお味噌汁、ハリハリ漬けがついてました。元々小食なので、定食系は一人で一人前食べることが出来ません。なので、3人で2つ頼むと量的に丁度良いのです。かずえさん、食べてる間中「美味しいねぇ、美味しいねぇ」って言ったの、30回は下らない。
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「病院食でお刺身は出ないでしょう?だから美味しいお刺身食べさせてあげたかった」って娘が。それだけで、私なんて泣きそうになっちゃいましたからね。そんなことまで考えてくれるのかって。自分の気の利かなさがちょっぴり情けなくもなりましたけど。
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帰りも東京ベイブリッジを渡って。
「帰りの方が景色が良いから、お婆ちゃんよく見ててよ~!」
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大きな風車に驚いたり、雲の流れを美しいと喜んだり。
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お昼過ぎには自宅に到着しました。やはり、17日間の入院生活は、足の筋力を相当落としていることが分かりました。でも、ゆっくりではありますが、トイレも自分で行けました。狭い家なので、手すりがなくても食器棚など、至るところに手すりに代用できる物があることにも気付きました。
夕方から、お世話になった鍼灸整骨院にご挨拶かたがた伺い、怪我をした当日にお世話になったお礼、そして先日皆さんでお見舞いに来てくださったことへのお礼を言うことが出来ました。で!折角だからと母は治療を受けました。院長の腕は「ゴッドハンド」と呼ばれるほど凄いのですが、行った時と帰りの足取りの違いに、皆で驚くほど、しっかりした足取りで家に帰ることが出来ました。
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夕飯はね、かずえさん大好物のグラタンを、こんな感じで作ろうと思っていたんです。
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でもね、思いの外、時間が足りなくて。結局買い物に行くと遅くなってしまうということになり、家にある物で何か作ろうと。冷凍のお肉がささ身しか無くて、ささ身フライにマカロニサラダ、あとはお味噌汁に辛子めんたいだけっていう、何とも慎ましい夕飯になってしまいました。トホホ
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今日一日の感想を聞いてみましたよ、母かずえ本人にも。「このまま家に帰ってくるのはちょっと自信が無いねぇ。あんたたちがおってくれる時はええけど、おらん時がねぇ」そして、山場はもうひとつ。夜一人でトイレに行けるかどうかです。この記事を書いているのは昨夜寝る前。これから私は母の隣で寝ます。夜中は寝ボケているのでひとりでトイレに行かせるのはとても危険です。必ず私に声を掛けるように言って、母は先に休みました。でも、これを続けていくのはとても難しい。部屋がとても狭いからです。
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今の病院から直接家に帰ってくることの困難を、実感した一日となりました。まだ明日一日ありますからね、考えが変わる可能性も無くは無い。固定観念を持たず、最後までじっくり見ていこうと思います。
寝る前に「ねぇ、お母さん、明日病院行くんかねぇ?」と真顔で聞いてきました、母。「え?お母さん、明日病院に戻るんだよ。外泊許可は一日だからね」「あぁ、そうか、また病院に戻るんやったんか。今は外泊許可で帰ってきとるだけやったんか」と大爆笑。
そう、母かずえ、自分がボケたどんな時でも大爆笑なのです。
お母さん、そこ笑うとこじゃな~い!!
でもきっと、そんな母に救われているのですよね、私。
前夜、就寝時間が遅くなり、寝坊してしまった私は、慌てて準備して何とか午前9時のお迎えに間に合いました。早速帰宅準備をして歩いて車まで。足元は覚束ない様子ですが、喜びが溢れていました。てっきりそのまま帰るものと思っていたら「お婆ちゃん、まだ桜残ってるから見に行く?」と娘が。「行きたい!見たい!」と母。
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帰り道をちょっと逸れると桜並木がありました。久し振りの外気に触れて、とても気持ち良さそうな母かずえ。車から降りて風に舞う花びらの中、散歩することにしました。心配だったので「写真を撮る間だけ、サクラの木に摑まっててね」満面笑みのこの姿!本当に嬉しそうです。
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サクラの絨毯の中には、こんなに可愛いタンポポも。何を見ても嬉しそう。
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土曜日の朝の公園は、余り人影もありません。ベンチに座って、もう間もなく終わりを告げようとしている桜の花を見上げる母。
「今年、桜が見られるとは思わんかったねー。嬉しいねー。」と何度も何度も言います。
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頭の白さは同じくらいですかねぇ、私と母。可笑しいだろ、それ。右にマヒが出たので、歩く時は右の脇に手を添えます。
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余りに嬉しそうな母を見て、娘が「今度は海を見に行こうか?お婆ちゃん、疲れてない?」「全然疲れとらんよ。車に乗っとるだけやもん」公園から車でわずか5分ほどで、余り綺麗ではありませんが、一番近場の海に出ました。
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ここでも車を降りて、防波堤から海を覗き込む母。本当はね、水が怖いんです。でも海風が気持ちよくて、とても楽しそう。
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まさかね、外泊許可が出たからといって、途中こんな寄り道散歩をするなんて、私だけなら考えもしなかったでしょう。
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海風で母も私も髪の乱れが恐ろしい・・・
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休日に母と娘と三人で、こんな風に出掛けるのは本当に久しぶり。
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こんな風になる前に、もっとたくさん連れてきてあげればよかったのにね。ごめんね、お母さん。
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そろそろ帰ろうかと車に乗り込んだら、今度は娘が「お婆ちゃん、元気そうだけど、美味しい物食べに行きたくない?」誰よりも美味しい物、大好きですからね、かずえさん。「行きたい!行きたい!」内心大丈夫かな~
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風は少しありますが、とても気持ちの良いお天気で、最高のドライブ日和。東京ベイブリッジを渡ります。
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まぁ、元タクシードライバーですからねぇ。道には詳しいし、色々な所の色々なことを良く知っています、ウチのお嬢さん。
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着いたのは、大田市場。大田区にある市場なので、この命名なのだそうで。でも築地ほど有名じゃありませんから、一般の方は殆んど見かけません。いいの?ここ、入っていいの?
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こんなところにホントにお食事処があるの~?と思わせるビルの二階に、目当てのお店がありました。かんだ福寿さん。
ま、いつも通りです。お料理は、少し食べてから写真を撮っていないことに気付く。懲りないパターン
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銀だらの西京焼き定食。もうね、笑っちゃうくらい美味しかった
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そして、本日のお刺身定食。中トロとマグロ。こちらも絶品です。これの3倍か4倍はあったかな
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「病院食でお刺身は出ないでしょう?だから美味しいお刺身食べさせてあげたかった」って娘が。それだけで、私なんて泣きそうになっちゃいましたからね。そんなことまで考えてくれるのかって。自分の気の利かなさがちょっぴり情けなくもなりましたけど。
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帰りも東京ベイブリッジを渡って。
「帰りの方が景色が良いから、お婆ちゃんよく見ててよ~!」
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大きな風車に驚いたり、雲の流れを美しいと喜んだり。
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お昼過ぎには自宅に到着しました。やはり、17日間の入院生活は、足の筋力を相当落としていることが分かりました。でも、ゆっくりではありますが、トイレも自分で行けました。狭い家なので、手すりがなくても食器棚など、至るところに手すりに代用できる物があることにも気付きました。
夕方から、お世話になった鍼灸整骨院にご挨拶かたがた伺い、怪我をした当日にお世話になったお礼、そして先日皆さんでお見舞いに来てくださったことへのお礼を言うことが出来ました。で!折角だからと母は治療を受けました。院長の腕は「ゴッドハンド」と呼ばれるほど凄いのですが、行った時と帰りの足取りの違いに、皆で驚くほど、しっかりした足取りで家に帰ることが出来ました。
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夕飯はね、かずえさん大好物のグラタンを、こんな感じで作ろうと思っていたんです。
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でもね、思いの外、時間が足りなくて。結局買い物に行くと遅くなってしまうということになり、家にある物で何か作ろうと。冷凍のお肉がささ身しか無くて、ささ身フライにマカロニサラダ、あとはお味噌汁に辛子めんたいだけっていう、何とも慎ましい夕飯になってしまいました。トホホ
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今日一日の感想を聞いてみましたよ、母かずえ本人にも。「このまま家に帰ってくるのはちょっと自信が無いねぇ。あんたたちがおってくれる時はええけど、おらん時がねぇ」そして、山場はもうひとつ。夜一人でトイレに行けるかどうかです。この記事を書いているのは昨夜寝る前。これから私は母の隣で寝ます。夜中は寝ボケているのでひとりでトイレに行かせるのはとても危険です。必ず私に声を掛けるように言って、母は先に休みました。でも、これを続けていくのはとても難しい。部屋がとても狭いからです。
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今の病院から直接家に帰ってくることの困難を、実感した一日となりました。まだ明日一日ありますからね、考えが変わる可能性も無くは無い。固定観念を持たず、最後までじっくり見ていこうと思います。
寝る前に「ねぇ、お母さん、明日病院行くんかねぇ?」と真顔で聞いてきました、母。「え?お母さん、明日病院に戻るんだよ。外泊許可は一日だからね」「あぁ、そうか、また病院に戻るんやったんか。今は外泊許可で帰ってきとるだけやったんか」と大爆笑。
そう、母かずえ、自分がボケたどんな時でも大爆笑なのです。
お母さん、そこ笑うとこじゃな~い!!
でもきっと、そんな母に救われているのですよね、私。
ポチ、ありがとうございました~
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ドライブ中って書きましたよね~!
明日の記事で、このことかーーー!って思って貰えたら
楽しいなぁなんて思いながら、わざと詳しく書かなかったんです。
ねー、気が利かない私から生まれたとは思えない娘。
人として尊敬するって、分かるでしょ?
ま、あたしが出来なさ過ぎってこともあるんですけどねf(^^;)
自分で記事書いといて、私もあの写真のとこで
ウルってきちゃうというバカさ加減。
涙腺崩壊のよちこさんは、やっぱり感受性の強い
情が深いおなごですねぇ。旦那様が惚れる訳や。笑
いつも本当にありがとうございますm(_ _)m
こんな こんな素敵なドライブだったんですね(^^)
お母様 桜を見られてよかったですね
海を見せてもらったり
美味しいものを食べに連れてってもらったり
お母様の喜ばれた様子が 手に取るよう分かりました
娘さんの 気遣いが素晴らしい!
事が よい方向に運ばれますよう
祈っています
じーんってくる~って思いながら
拝読させていただいてて
お母様とままさんの手が重なった写真で
涙腺決壊しました
結局面会時間終了の8時近くまで一緒にいました。
桜が綺麗だったこと、海風が気持ち良かったこと、
お刺身が美味しかったこと、朝ごはんが全部好きな物だったこと。
何度も繰り返し談話室で語っていました。
私も娘も、身体は少々疲れましたが、心が満たされて
家に帰って来ることが出来ました。
ブログを始めて、こんな風に心通わせ合うことの出来る方々と
お会いできるなんて、思ってもいませんでした。
お心遣いに感謝します。本当にありがとうございますm(_ _)m
やっぱり私はもっと困ってしまっただろうな、と思います。
笑えない程深刻な場面でも、何故だか母は
いつも大爆笑です。
そういう底抜けに明るい所に救われます。
皆が無理をしないで、でも自分が出来ることは
精一杯頑張って、またみんなで一緒に暮らしたいです。
今一番良いと思うことを、実行していこうと思います。
温かいお言葉、本当にありがとうございますm(_ _)m
ここまで喜ぶことは無かったでしょうね。
桜はもう終わりかけでしたが、とても幸せそうでした。
お姉ちゃんね、元々凄く優しいんです。
でもこのところ、優しくしたくないような母だったので
私も半ば諦めていました。
だけど弱ってしまった母を見て、
やっぱり思う所があったのでしょうね。
いつもの優しい娘の姿も、私にとって大きな喜びでした。
いつもありがとうございますm(_ _)m
お心遣いに感謝しています。
そうですよねぇ。
「家が一番えぇ」と本人も言っていました。
娘のお陰で、母を喜ばすことが出来て、私も本当に嬉しかったです。
色々困難はありますが、何とかその方向で頑張りたいです!
いつもありがとうございますm(_ _)m
私も全く思っていませんでした。
本当に、本当に嬉しそうでね。
娘も私もその姿に目頭を熱くしました。
娘は最初土曜日出勤の予定だったのが、前日になって
急に休めることになって。
私一人だったら、母をこんなに喜ばせてあげることは
出来ませんでしたね。
いつものことながらお姉ちゃんに感謝です。
外泊、ホントによかったです!
ジーンときていました。
お母様の笑顔がとても穏やかで素敵です。
写真一枚一枚が大事な瞬間で、写真から伝わって来る
ポンままさんや娘さんの想いに気持ちが移入してしまいました。
今頃お母様は病院へ戻られたでしょうか?
皆様がいいと思うような方向にいかれるといですね。
楽しいけど疲れもしたでしょう。お休み下さいね。
かずえさんの、不安な気持ちを笑い飛ばす力も沁み入ります。
みんなが無理のない生活が送れる様に、お互いに助けあって、譲り合って行けるといいですね。
どんな決断だってその時のベストだと思います。
でしょうね^^
それにしてもお姉ちゃんの気遣いが素敵
です。ポンままさんも心強いと思います。
ベストな選択は難しいかも、ですが
お母様にとって良い方向に行かれるよう
願ってます。
娘さんの機転で充実した一時帰宅ですね。
ママさんは色々と考える事が多いからそこまで気が廻らなくて当然でしょうね。
困難はあろうけどお母様が自宅で暮らせるのが一番だと思えます。
かずえさん、嬉しそうなお顔です。
とにかく、また胸が熱くなっちゃった。
これから、色々考えなきゃいかんのでしょうが、
まずは、かずえさんが楽しく外泊できたこと、
本当に良かったですね。