石橋みちひろのブログ

「つながって、ささえあう社会」の実現をめざす、民主党参議院議員「石橋みちひろ」の公式ブログです。

子どもの権利条約「個人通報制度」の議論がジュネーブで始まっています

2011-02-13 23:45:34 | 活動レポート
国連子どもの権利条約に第3選択議定書を策定するための「国連人権理事会オープンエンド作業部会」が、2月10日からスイスのジュネーブで始まっています。

すでにこのブログでも予告していた通り、これは昨年12月に開催されたオープンエンド作業部会に続く会合で、子どもの権利条約に『個人通報制度』を設けるための大詰めの議論が繰り広げられています。

会合の詳細は、セーブザチルドレンの森田昭彦さんが連日、会議の模様を現地からレポートしてくれていますので、興味ある方はぜひリンク先をご覧下さい。

ちなみに、会議ではやはり第7条「団体通報制度」が大きな議論になっているようです。

今回の「個人通報制度」が真に効力ある制度になるためには、権利侵害を受けた(ている)にもかかわらず、国内の救済メカニズムによって救済されなかった(されない、され得ない)全ての子どもたちが、国際的な救済メカニズムに救済を求めることができないといけません。議長案の第6条では、個人通報を出来るのは「権利侵害を受けている子どもまたはその代理の者」と規定して、子ども本人だけでなく、その「代理の者」も個人通報を利用できるとしています。子どもの権利侵害の場合は、本人たちが通報できない状態にあることがほとんどであろうことを考えれば当然ですね。

ただこの第6条だけでは、子どもたち本人か、その(正式な)委任を受けた代理の者しか通報制度を利用できないことになってしまいます。では、子どもたちが誰にも委任できない場合(または誰も子どもの代理人になってくれない場合)や、子どもの代理人であるべき立場にある人が通報できる状態にない、または通報したくない状況にある場合などはどうでしょう? 現実の世界には、このようなケースは数多く考えられます。例えば、児童養護施設の子どもたちや、債務児童労働下にある子どもたち、などなど。

実は、国際労働機関(ILO)の国際労働基準監視メカニズムでは、この「団体通報制度」が認められています。実際に権利侵害に遭った労働組合や、その代理人とも言うべき産別組織やナショナルセンターだけでなく、国際的に認められた国際労働組合組織などが当該労組に代わって不服申し立てを行うことが出来るのです。これによって、どれだけの労働組合や労働者が救われているか・・・。

その実態を知っているからこそ、私自身、この国連子どもの権利条約の個人通報制度の議論では、第7条「団体通報制度」の必要性を訴えているわけです。

それにしても、前述の森田さんのレポートによると、日本政府はこの第7条について「その削除を求めている」とか。ええっ~、本当に??? あれだけ外務省の担当者と話しをして、政務官に申し入れもしたのに・・・。とりあえず、明日から再開されるジュネーブでの議論の成り行きを見守りたいと思いますが、それとは別に、人権問題に関する外務省の後ろ向きな立場をこれから何とかしていかないといけないですね。

三菱重工労組も勤務間インターバル規制を要求

2011-02-12 23:58:44 | 活動レポート
今日の東京、寒かったです。でも天気予報に反して、雪が積もることはありませんでした。積もってたらきっとパニックになってたでしょうね。結構、ありがたかった。

それにしても、年末からずっと豪雪に悩まされている地域の皆さんが心配です。先日も、各地で除雪関係の予算が底をついているというニュースが伝わっていました。私たちも、緊急の支援策を講じるべきと政府に働きかけをしてきましたが、先日、国土交通省が「社会資本整備総合交付金」約100億円を、記録的な大雪に見舞われている地域の除雪費支援のために追加配分すると発表しました(こちらを参照)。各自治体も対応に追われて大変だと思いますが、どうかがんばって下さい。

さて、先日、「働き方改革WT」の話題を取り上げたときに、勤務間インターバル規制について触れましたが、今春闘で三菱重工労組が「インターバル休息」の導入を要求するそうです。

 ・「三菱重工労組 インターバル休息、導入要求」(サンケイBiz 2011.02.11)

日本では、すでに情報労連傘下の通建連合の加盟組織がインターバル規制を導入していますが、労働組合の取り組みも広がりつつあるようです。新聞記事の内容が正しいとすれば、三菱重工労組の要求内容はごくごく抑制的なもの(例えば休息時間は7時間で、罰則規定なしの努力義務とする、など)ですが、導入を一つのステップとして、その後も労使で拡充に向けて努力していって欲しいと思います。モデルとすべきEU指令は休息時間11時間ですし、日本の場合は通勤時間が長いことも考慮に入れないといけないですからね。

今日は吹雪の中を三浦海岸へ!

2011-02-11 22:04:32 | 活動レポート
今日は昨日に引き続いて、神奈川県の横須賀方面へ。というか、横須賀を越えてさらに南へ下り、三浦海岸まで行ってきました。

こちらにあるのが「マホロバ・マインズ三浦」というホテル。もともとマンションとして建てられたものをホテルとして使っている、というような話しを聞いたことがありますが、料金が手頃な割には温泉もあって、労働組合の研修や会議によく使われている施設です。今日は、NTT労組コムウェア本部が入社2年目の若手研修プログラム「ユースコース」を開催していて、その政治学習のセッションに講師として参加してきました。



ここ数週間、いくつかのユースコースで講演をしているのですが、与えられた時間とテーマで微妙に中身を変えています。今日は、比較的ゆっくりと時間をいただいて、こってり系の要請だった(と勝手に解釈)ので、その方針で中身をいじってセッションに臨みました。結果は・・・イマイチ・・・。研修二日目の昼食後というタイミングは難しいのですが、それでも話しが冗長に過ぎました。これを教訓に、内容に手を加えていかないといけません。

ただ、質疑ではいい質問をもらいました。最初の質問は、「国債の発行額がまた税収見込みを上回っているが、大丈夫か?」。ん~、ツボにはまる質問。この質問に対する回答だけで優に1時間ぐらい喋りそうですが、何とか10分で回答(それでも長過ぎか・・・)。主に(1)今、日本に必要なのは需給ギャップを解消し、デフレを止め、景気回復を図ることであって、需給ギャップを解消するためには政府支出が必要であること、(2)政府の借金ばかり取り沙汰されるが、日本は世界一対外純債権の大きな国であり、個人金融資産も1,400兆円ほどあること、などを説明しました。

続いて、「若者が政治に興味がないが、どうしたら興味を持たせることが出来るか?」「労働組合の政治活動が何のために必要なのか?」という質問。これも大事なポイントで、またまたがっつりとお答えしました。ちなみに前者はなかなか難しい問題ですが、個人の意見として、やはり教育課程の中で社会問題について教え、政治との関わりについて議論することが大切だとお話しました。そういうプロセスを通じて、普段から友だちや家族と、普通に政治の話しができる環境づくりが必要だと思います。

ということで、今後の課題も見つけて実り多い活動となりました!