数社でボツになった漫画シナリオ

超美少年の愛(性同一性障害)は修一に恋していたが、ある切っ掛けを機に超美少女に変身して修一と・・・。

愛がイク (98)   テーザー銃

2017-05-08 20:59:09 | 漫画のシナリオ
(98) テーザー銃

四百字詰原稿用紙換算11枚
ページ数や内容に縛りのないweb漫画掲載を想定しておりネームがなくても順番にコマが起ち上がるように書いてあります。季節は常に真夏である。

登場人物

里香(17) 165㎝。修一と同クラス。清楚な美人でアニメ声。

津川幸雄(40)穏やかな顔で紳士。

津川の妻(40)いかついオッサンだが優しそう。

上田美穂子(28)165㎝。グラマーな美人。

花、美穂子の娘(2)

美穂子の夫(40)工務店経営。ガラの悪い顔でレスラーみたいな身体。

美穂子の母(50)品はないが小悪魔的な魅力がある。

ババア(60)鬼のような形相で浮浪者のような風体。
N=ナレーション



美穂子「(驚き) しょうせきのうほうしょう・・・?そんな病名、初めて聞いた」

美穂子「なにか治療法はないの?指先が割れて、痛くて髪も洗えないのよ」

修一「やっかいな慢性の皮膚疾患でステロイド軟膏をぬって痛みを緩和させる以外処置なし」
と聞いて美穂子が暗い表情になる。

修一「ところが俺は偶然特効薬を発見しました」と聞いて美穂子が驚く。

   スジャータのビタミンD入りの豆乳の絵に修一の声、
 「スジャータのビタミンD入りの豆乳を朝晩コップ一杯飲むだけ。たったそれだけで完治します」

  「ただしチーズとヨーグルトは一切禁止。理由は分からないが、もし食べたら一発で再発する」

美穂子「(驚き)ほんとにそれだけで治るの?」

修一「ビオチンも試したが効果なく、たまたま豆乳を飲んだらまったく伸びなかった爪が普通に伸びだして・・・」

修一「三か月ほどで指も爪もほぼ回復した。実際には爪の歪みが完全に完治するまでもう少しかかったけどね」

修一「厳密に言うと豆乳に入ってるビタミンDが効いた訳で、ビタミンDを含んでりゃジュースでもなんでもええのよ」

里香「(少し驚き)もしかして、修ちゃんもなった事があるの?」

修一「中学のときに突然発症して、マジ鬱になりかけたわ」

里香「へー、大変だったんだね」

津川「(修一に)妻に相談しないとまだなんとも言えないけど・・・」

   修一に、
津川「もしこの人さえよければ、うちで住み込みのお手伝いさんになってもらうのはどうかな?」

津川「そしたら子供とずっと一緒にいられるし、子供好きの妻も喜ぶと思うんだけど」

修一「それいいね。いつまでもホテルにいる訳にはいかないし」

美穂子「(驚き)ほんとに雇って頂けるんですか?」

津川「私は会社の経営で忙しいし、妻も美容院をやってて家の事に手が回らないから来てもらえたら助かりますよ」

   立ち上がって尻を掃いながら、
修一「(津川に)むふ、奥さん美人?」

津川「(自慢げに)すごく優しくて、とっても気立てのいいやつだよ」

   空の絵に修一の声、
  「そりゃ会うのが楽しみでござるな」

   津川と美穂子、修一と里香とがそれぞれ並んで五メートル先に停めた車とバイクに向かって歩いており、前から二人を睨むようにして鬼のような形相のババア(60。長いスカート)が歩いてくる。

   すれ違いざま憎々しげに里香に、
ババア「満足させてもらってるか!」と叫ぶ。

   だが修一と里香は全く意に介さず歩を進める。

   突然、ババアに後頭部を「ガズッ」と殴られ里香が「いたっ!」と叫ぶ。

ババア「満足してるか聞いてるんじゃーっ」

   ババアの髪をガっと引っ掴み、
修一「おうバケモン、精神科から脱走して来たんかい?」

   髪を引っ掴まれたままバッとスカートをまくって修一にノーパンの股間を見せ、
ババア「突き刺して!」

   次の瞬間、突然ババアが「ギャッ」と叫び白目をむく。

   ガクッと膝をついたババアの背中にテーザー銃の電極が突き刺さってる絵のアップ。

   銃を構えたまま、
里香「クソババアが修ちゃんに汚いマ○コを見せるな!」

里香「ショックで不能になったらどうしてくれんのよ」

   合点がいった表情で、
津川(あ、そういう関係なんだ・・・)

   呆れて里香に、
修一「そんなもんどこで手にいれたんだ?」

里香「販売禁止になる前に入手してた人からネットで買ったの」

   すましてウエストポーチにテーザー銃を仕舞う里香に、
修一「(呆れてポーチを覗き)ほかに武器はもっちょらんよの?」

里香「(おちゃめ顔で)さあどうでしょー?」



○超高級マンション(4LDK。調度品もすべて豪華)の外観に「ピンポーン」の音。

   エプロンをした津川の妻が開けたドアを支えたまま、修一を見てあ然としている。

注、津川の妻40歳。いかついオッサンだが優しそう。普通に男の服装。以後ママと表示。

ママ「・・・ひょっとしたら、あの岩城くん?」

津川「(驚き)ママ、彼を知ってるの?」

   驚き、
美穂子(ママ・・・?)

ママ「知ってるどころか試合はぜんぶ録画してるほど大ファンよ」N『津川の妻。40歳』

津川「(驚き)試合って、彼、スポーツ選手なの?」

ママ「格闘技のね。この間なんか力王山を赤子をひねるようにやっつけたんだから」

津川「(驚き)どうりでケタ違いに強いはずだ」

ママ「え、彼が戦うのをナマで見たの?」

   ピカピカに磨かれた広いキッチンの絵。

   リビングの天井の絵にママの声、
  「へーっ、そんな事があったの?私もナマで見たかったなー」

注、大きなソファーが向かい合って置いてあり、一方に修一、里香、美穂子、花。もう一方にママと津川が掛け、真ん中のテーブルに各々の紅茶とケーキが乗っている。

   美穂子を見て、
ママ「ところでまだ貴女のお名前を伺ってなかったわね」

美穂子「上田美穂子といいます」

ママ「貴女さえよかったら今日から働いてくださるかしら?」

   驚いて顔を輝かせて頭を下げ、
美穂子「一生懸命働きますのでよろしくお願いします」

修一「となると残る問題は旦那だけか・・・」

美穂子「(不安げに)きっと血眼で探してるはず。もしここを嗅ぎつけられたら・・・」

   不安げな津川の横で、
ママ「女に暴力を振るうクズ野郎なんか私が追っ払ってやるから心配しなくていいわよ」

修一「と、やきもきして成り行きを待つのは性に合わんのよのう」

   立ち上がって美穂子に、
修一「今からあんたの家に連れてってくれ」

美穂子「(驚き)え・・・」

修一「ここに乗り込まれる前にブチのめしちゃる」

   紅茶カップをテーブルにカチャと置き、
里香「そう来ると思った」

   立って宙に向かってテーザー銃を構え、
里香「こんどは正面から両目を狙ってやる」と言った里香を津川があ然と見る。


   空の絵。

   修一、美穂子宅の玄関戸を勢いよくガラッと開ける。

   奥の部屋でお膳の前に胡坐をかいて食事中の夫(Tシャツ、トランクス)と、正坐した母(スリップ姿)が茶碗を持ったまま無表情でこっちを見ている。

注、ママと花はいない。

   夫が「チッ」と舌打ちして立ち上がる。

   あがりかまちに立って修一達を見下し、
夫 「なんの用じゃ?」

   夫の大きさに驚いて目を瞠る津川の横で慄き、
里香(ひゃ、レスラーみたいなオッサン・・・)

   鬼の形相で、
修一「お前はその図体で奥さんに暴力を振るっちょったんかい?」

   顎が外れるほど驚き、
夫 「はあーー?わしが暴力ー?」

夫 「その女に何を吹き込まれたんか知らんが・・・」

   バッとTシャツを脱いでアザだらけの上半身を見せ、
夫 「これ見てみい」

夫 「浮気がばれてからずっと暴力を振るわれとったのはワシの方じゃわい」

   修一達驚く。

夫 「寝込みを襲われんかと毎日怯えて、生きた心地がせんかったぞ」

夫 「なんぼワシでも寝てるときに刺されたらお陀仏やからの」

里香「(修一に)なんか話しがちがうね・・・」

美穂子「(涙ぐみ)あなたに少しでも情があるのなら・・・」

   土間にバッと土下座して、
美穂子「どうか私と花を見捨てて探さないでください」

   心外そうに、
夫 「なんで探さにゃならんの?」

   修一、里香、津川、驚く。

美穂子「離婚届に判を押して花の親権を私にください」

夫 「どおぞどおぞ。DNA鑑定でわしの子じゃないのは分かってたし」

   美穂子、驚愕して夫を見上げる。

   驚愕し、
津川(花ちゃんを連れてこなくてよかった。これを聞いたらどんなに傷つくか・・・)

   夫に封筒を渡しながら美穂子に、
母 「昔から股の緩い子だったけど・・・」

母 「他人の子を黙って育ててもらった事に感謝もせずまったくあんたって子は・・・」

   その封筒を美穂子に手渡し、
夫 「離婚届だ。もうわしのは署名してあるから今すぐ縁を切ってくれ」

   修一達全員があ然としてる絵に修一のN
N 『今さら遅いが無邪気なお節介が過ぎたかも・・・』

   空の絵に修一のN
N 『この女はクセがありそうだし、ママさんたちに迷惑をかけなきゃいいんだが・・・』

    つづく
コメント
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