昨年の山口国体の際に、山口県の副知事が「やし(ずる)」してでも天皇杯を獲得すると発言したことが問題になっていましたが、先日、あるメディアの朝刊に冬季国体の組み合わせについて、明らかに地元有利ではないか・・・という記者の意見が掲載された。
日本体育協会自身の国体改革への取り組みについては、2003年に記載がなされている。
内容は次の通り。
10.組合せ抽選会の公開
組合せ抽選会については、これまで国体委員立会いのもとで実施してきたが、今後は、国体のPR、組合せ抽選の透明性をより一層図るために、メディア、チーム関係者、開催地関係者などに公開し、平成17 年第60 回大会を目途に、特定会場での「合同公開抽選会」を実施できるよう検討していく。
組合せ抽選会については、これまで国体委員立会いのもとで実施してきたが、今後は、国体のPR、組合せ抽選の透明性をより一層図るために、メディア、チーム関係者、開催地関係者などに公開し、平成17 年第60 回大会を目途に、特定会場での「合同公開抽選会」を実施できるよう検討していく。
国体改革の変遷を見ていっても、合同公開抽選会が平成17年から実施されたのかどうか、私には見つけられなかった。
おおよそ、スポーツの組み合わせ抽選で用いられるのは「全て純粋にくじなどで抽選する」「ランキングに基づいて、シード選手を固定していく」・・・おおまかにはこの2通りだと思いますが、通常であれば、後者の方法がもっとも参加選手にとって、公平性が理解されやすいと思います。
じゃあ、今年の冬季国体ではどういった方法がとられたのか・・非常に気になります。「抽選をメディアなどに公開・・・」されていれば、このような記事は出ないと思います。
インラインスケーターの方で、国体に出場された方もみえますが、今年の国体の組み合わせ抽選はどのように行われたのか、・・・教えてください。
天皇杯獲得のために、開催県は税金を投入し、必死になって選手を集め(集めてもらい)、強化費を投入して「過去最高の成績」を実現して、「素晴らしいこと」と評価している。
岐阜県でも、平成17年から24年度までに、選手強化費だけでも30億円近い税金が投入されました。
そして、さらに組み合わせまで何か意図する方法がとられているとすれば、スポーツを馬鹿にしているとしか言いようがありません。日本のスポーツの頂点の組織である日本体育協会。こういう報道があったり、様々な問題が提起されている中、いつまでこの「天皇杯」制度を続けていくのですか?「開催県が勝手にやっていること・・・」では片付けられないと思います。
冬季国体、岐阜県が何位だったか?皆さん、知っていますか。
私は知っています。
ですが、そんな順位に興味はありません。
ただ、会場では素晴らしい競技が行われていたことだけは、目で見てきました。
国体改革2003より抜粋
1.参加人数の拡大による都道府県の負担増
国体の参加人数の規模は拡大の傾向にあり、開催都道府県においては、施設整備、大会運営、輸送、宿泊等々に関わる人的・財政的負担の増大、また、選手を派遣する都道府県においても、派遣に伴う経費の増大等が問題となるなど、大会規模の拡大に伴う負担の増大が顕在化していること。
2.競技ルールの変更とそれに対応する施設、設備の適合の困難さ
国体の参加人数の規模は拡大の傾向にあり、開催都道府県においては、施設整備、大会運営、輸送、宿泊等々に関わる人的・財政的負担の増大、また、選手を派遣する都道府県においても、派遣に伴う経費の増大等が問題となるなど、大会規模の拡大に伴う負担の増大が顕在化していること。
2.競技ルールの変更とそれに対応する施設、設備の適合の困難さ
各競技のルールは、技術、用具、戦術等の向上に伴って、非常に早いサイクルで見直され、変更することが多くなっている。しかも、その変更は、より詳細かつ厳密に決められ、その範囲は、微細なことから使用施設の規模や付帯施設の機能に関わることまで多岐にわたる。このため、最新のルールに準拠して大会を運営したい競技団体と開催都道府県における受け入れ施設等との適合の
困難さが顕在化してきたこと。
3.トップアスリート参加の困難さ
わが国のスポーツレベルの向上と国際化に伴い、競技ごとの国内・国際大会が過密化し、各競技団体の主要大会と国体の時期が日程的に重なることが多くなってきた。そのため、トップアスリートが国体に参加しにくい状況が見られること。
さらに、トップアスリートにおいては、国際大会につながる各種大会等を重視するため、国体参加への意識が稀薄になってきたこと。
4.一過的で過剰な強化策
開催都道府県における天皇杯、皇后杯獲得への意欲が、ときとして国体のための一過的で過剰な強化策(国内移動選手問題等)を誘発させることが散見される。このことは、ともすれば国体開催の本来の目的の一つである地方スポーツの振興が、第二義的に扱われる状況になっていること。
5.判定・採点等に対する不公平感
スポーツが文化としての意義や価値を認められるためには、審判の公正な判定や採点等が前提になることはいうまでもない。国体において不公平な判定や採点等が行われた場合には、大会そのものの価値が問われること。
困難さが顕在化してきたこと。
3.トップアスリート参加の困難さ
わが国のスポーツレベルの向上と国際化に伴い、競技ごとの国内・国際大会が過密化し、各競技団体の主要大会と国体の時期が日程的に重なることが多くなってきた。そのため、トップアスリートが国体に参加しにくい状況が見られること。
さらに、トップアスリートにおいては、国際大会につながる各種大会等を重視するため、国体参加への意識が稀薄になってきたこと。
4.一過的で過剰な強化策
開催都道府県における天皇杯、皇后杯獲得への意欲が、ときとして国体のための一過的で過剰な強化策(国内移動選手問題等)を誘発させることが散見される。このことは、ともすれば国体開催の本来の目的の一つである地方スポーツの振興が、第二義的に扱われる状況になっていること。
5.判定・採点等に対する不公平感
スポーツが文化としての意義や価値を認められるためには、審判の公正な判定や採点等が前提になることはいうまでもない。国体において不公平な判定や採点等が行われた場合には、大会そのものの価値が問われること。