閑雲孤鶴の日々  - Fire生活者の呟き -

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日本はいかにして中国との戦争に引きずり込まれたか 支那通軍人・佐々木到一の足跡から読み解く

2015年12月01日 | 書評 軍事
日本はいかにして中国との戦争に引きずり込まれたか 支那通軍人・の足跡から読み解く/田中秀雄/草思社/2014

陸軍軍人佐々木到一の著書、当時の新聞記事、雑誌記事などを元にまとめた労作。
ただし、仕上がりがノンフィクションノベル状態となっている。

著者は個別にはいろいろ書いている。しかし、明らかに、木を見て森を見ずの状態に陥ったことに気づいていないのではないか。

素直に、出来事毎に佐々木到一の○○には、こう書いてある、当時の新聞記事にはこう書いてあった。よって著者はこう読み解く。
これを繰り返し、最後のまとめで総括的な記述とすれば良かったのではないか。

本タイトルからすれば、「終章 佐々木到一の支那軍観から汲むべき教訓」が最重要テーマではないかと私は汲み取ったが、著者はこの件では尻切れトンボで終っている。
言論人として著者はそこそこの評価となっているが、もう少し、要領の良いビジネス文書的感覚でまとめるべきだった。すなわち、営業的センスを要求されるプレゼンを意識して本書を書くべきだったということである。

中共や日本共産党が、日本軍の所業を侵略と語るのであるから、著者は趣味的ではなく、任務的使命感を以て書くべきだったということである。

左翼系の歴史学者になめられないためにも、言論人におかれてはしっかりして欲しいものである。

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