閑雲孤鶴の日々  - Fire生活者の呟き -

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GHQ焚書図書開封4 国体論と現代

2011年08月09日 | 書評 国家論
GHQ焚書図書開封4 国体論と現代/西尾幹二/徳間書店/2010

焚書にされた国体論について紹介している。
実は、国体という言葉は死語になりつつある。
戦前は、文部省も学者に「國體の本義」なる本を編纂させ、173万部のベストセラーとなったそうだが、戦後はGHQの焚書により、国体の重要さを顧みる人は激減した。
国体とは、国のかたちのことである。我が国がどういう国なのか、日本という国がどういう国なのか、きちんと説明できる方がどれだけいるだろうか?
戦後生まれの人には、ほとんどいないと思う。

さて、日本人の強さ、特に、日露戦争以降、日本軍の圧倒的強さは世界中に知れ渡った事実であり、アメリカには、日本を二度とアメリカに戦争を挑んでこない国にしたいとする動機があったので、日本人の意識から国体を消し去ることで日本および日本人の弱体化を目論んだのであろう。
そして、巻末の焚書リストを読み、国体論こそ、焚書により最も被害を受けた領域だと私は考えるのである。

私自身の経験から言えることであるが、日本という国がどういう国であるかを外国人にきちんと説明するには、この国体論を理解しなければ不可能である。
さらに、戦前の考え方が悪であり戦後の考え方が善だと決めつける前に、国のかたちは体制がすべて否定され消滅しない限り、時代を越え、連続性あるものなので、我々は常識として国体について学ぶべきなのだ。

なお、国体論について学校で教えなければ、なおさらのこと、我々自身で学習すべきものであり、本書はそのための入門書として位置づけられるだろう。

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