大本営発表 改竄・隠蔽・捏造の太平洋戦争/辻田真左憲/幻冬舎新書/2016
大本営報道部の戦果の誇大発表、損害の過少発表だけでなく、その組織構造的な問題点について調べた労作。
大本営報道部で、陸軍報道と海軍報道が終戦直前まで独立して存在していたことが、大本営報道問題の最大要因であるが、彼らが新聞社から接待漬けで、かつ陸海の作戦課との板挟みに遭い、まともに仕事をする気がない集団であったことが伺える。
こういう過大戦果、損害の過少発表に係わった、特に、海軍軍人が係わった戦史叢書等については、その人物が如何なる人物だったのか?戦後もいい加減なことをしていないか、アメリカの協力者ではないのか、の視点から、厳密にチェックする必要があるだろう。
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