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「トイレって陶器なんですね」主婦の声が転機に! 革命的おそうじトイレ「アラウーノ」はいかにして誕生したか?
一部引用
2社との技術差を埋めるべく新素材にチャレンジ
国内トイレ市場は、TOTOとLIXILがシェア1、2位を占めています。
両社に共通するのは元々陶器メーカーである点で(LIXILの前身はINAX)、それゆえ日本人には「便器=陶器」というイメージが浸透しています。
いま、この2社を猛追しているのがパナソニックです。
2006年に発売した「アラウーノ」が人気を博し、タンクレストイレ市場ではシェア約40%まで成長。
トイレ全体のシェアでも“二強”の牙城を脅かす存在となりました。アラウーノの特徴は、何と言っても「素材が陶器ではない」という点です。
陶器のトイレには、実は2つのデメリットがあります。
ひとつは、表面に水アカがこびりつきやすく、落とすにはアルカリ洗剤や研磨ブラシを使わなければならないなど、メンテナンスにおいてユーザーに負担を強いる点。
もうひとつは、生産に職人による熟練の技術を要するため、クオリティを維持するのが難しい点です。これらを解消する新素材として、パナソニックが採用したのが有機ガラスでした。
ひとつは、表面に水アカがこびりつきやすく、落とすにはアルカリ洗剤や研磨ブラシを使わなければならないなど、メンテナンスにおいてユーザーに負担を強いる点。
もうひとつは、生産に職人による熟練の技術を要するため、クオリティを維持するのが難しい点です。これらを解消する新素材として、パナソニックが採用したのが有機ガラスでした。
「有機ガラス系素材は水を弾くため、表面に汚れが固着しにくいのがメリット。ヒビが入ったりキズが付いたりすることも少ないです。
そして、陶器との一番の違いは、金型を使っての製造が可能であること。
“焼き物”である陶器に比べてはるかに成型の自由度が高く、コンマ数ミリ単位の高精度な調整も可能です。
パナソニックがこれまで家電事業で培ってきた技術を、いかんなく発揮することができる素材でした」(坂本さん)