私は、高い階級の女性から生まれた人、高い階級の母親を持つ人を高位の者だと思ってはいません。
高い階級の人は、私も含めて他人を「おまえ」と呼ぶ人だと陰で言われています。
そういう人は、階級や持ち物の優劣に左右される人です。
私は、無一文であっても物にも何事にも執着をしない人こそを最高位の人間だと呼びます。
(原始仏典 ダンマパダ26章-396)
(感想)
釈尊こそは、王様の息子であり、最高の階級に生まれた人間です。
しかし、釈尊が修行者となりますと、高い階級の人は釈尊の出自を知っていても、もう「おまえ」呼ばわりをしたのでしょう。
そのような相手の階級を見て呼び方も変える人間こそが、物に負けた卑しい人間だということです。
釈尊にとっての最高位の人間とは、裕福であろうが、貧乏であろうと関係なく、
* 何事にも執着をしない人
だと、この項で指摘されています。
ただ、「何事にも執着をしない人」を、努力をしない人、努力はしなくても良い、と勘違いをしては生けません。
最高の努力、最高の修行をするが、
* その結果に囚われない人
* その結果に拘らない、気にしない人
だということです。
「結果」には、身分・階級、財産、名誉、美醜、仕事、・・・・というコノ世での結果も含まれます。
自分なりの最高の最善を尽くすが、結果には拘らないとは、清々しさを感じます。
しかし現実問題として、企業の営業において
(1) 結果に拘り、大いに結果の数字に執着して頑張る人間や会社。
(2) 最善を尽くすことに執着し、その結果は天に任せる人や会社。
はたして、どちらの会社が残るのでしょうか?
ここで思いますことは、釈尊も本当に死にかけるほどの修行をしたように、「過程への執着」は有りだと私は確信しています。
私も日々、何を置いても記事を書く行為に全力を尽くしています。自分なりの命懸けです。
しかし、その結果や評価には一切の執着が無いわけです。
(1)の会社は、最初は良いのです。しかし、長期の視点では、無理な受注、クレームの隠匿、数字の捏造、・・・・・と会社の「垢」が溜まるパターンが多いのです。社員が辞める出入りも激しくなり、引き継ぎによる業務トラブルも溜まって行くことが有るタイプです。
要は「継続性」が問題に成ります。
10年後、20年後、会社が残っているのかは?です。
(2)の場合は、採算を度外視してダメになることも注意の会社です。
職人気質で「良い仕事をしているから良い」だけでは、飯は食えません。
ただ、「過程」を大切にしていて採算をなんとか軌道に乗せることが出来ますと、「継続する」会社に成れます。
勉強にしましても、(2)を気にするほうが範囲の無い実力試験や入試に強い実力者になれます。
(1)はガリ勉で学校の範囲のある定期試験は優秀ですが、入試には落ちるタイプです。
今の自分の生活の中で、
* その過程や努力「する」ことを大切にし、
* その結果には、拘らない、執着しない、
という視点を覚えて置いてください。
きっと、生き生きと楽しく生きることが可能に成って行くことでしょう。
生かして頂いて 有り難う御座います
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