先週の水曜日に久しぶりに札幌に行った。
1週間前にビジネスホテルを予約したが、
どこも満杯で苦労した。
札幌でのよさこいは終わっても、安いビジ
ネスホテルは混んでいるようだ。
列車のイスに置いてあるJRHOKKAIDOの
冊子に知里幸恵さんの特集があった。
その後のページに、アイヌ語の紹介で「オ
オウバユリ」のついての記事が。
アイヌ語で「トウレプ」。
オオウバユリは、釧路の武佐の森にある。
今はオオバナノエンレイソウが終わり、バ
ンケイソウ(バイケイソウ)が大きく成長
している。
その次がオオウバユリだ。
その根には鱗茎(りんけい)ができ、アイ
ヌの人たちの貴重な食料となっていたこと
が書かれている。
スーパーなどお店にはゆり根があり、煮物
などに入れて食べることがある。食感がお
いしい。
オオウバユリも同じ味なのだろうか?
またオオウバユリは種から成長し、花が咲
くまで6~7年かかる植物とのこと。
これはオオバナノエンレイソウと同じだ。
それぞれ息の長い成長サイクルだ。
自然界の時の流れと比べて、私たち人間界
のなんとせわしいことか。
「早く早く」「結果を出せ」「トップダウ
ンですぐやれ」など・・・
資本主義という経済的仕組みは、資本の回
転を早めるだけでなく、すべてが利益至上
主義に陥っていく。
ここに人間本来の、自然本来の流れとは異
質なものがある。
格差と貧困が異常にひろがっている現代の
日本。
その原因、根本を理解するうえで欠かせな
いのが「資本論」だ。
マルクスが発見した歴史と経済の二大発見
=剰余価値学説と史的唯物論。
悠久の歴史の流れと自然史、その一片とし
ての現代史。揺れる列車の中で思いは広が
る。
追記
植物で思い出すのが、楽園伝説(半村良著)
の小説。SF or 企業小説 or ハードボイルド
・・・いろいろみることができるが、最後
の展開はあっと驚いたことを思い出した。
人類は地球上の一番上に位置する生命体な
のか?
半村良氏は「昭和悪女伝」を書いている。
けっして悪女の話ではない。戦後の歴史か
ら消されたRAAを取り上げている。
当時の権力の、官僚の道徳的退廃のひどさ
を感じた。