香港で「国家安全維持法」が施行されてから1年がたった。
中国が香港の1国2制度を守ると公言したことは、国際公約だ。
しかし、ジワジワと締め付けが強まり、政府への批判者が逮捕、投獄され、ついに新聞社まで廃刊という事態に及んだ。そしてイギリスに脱出しようとしていた「リンゴ日報」香港紙の主筆を空港で逮捕した。
「国家安全維持法」違反として。
これでは、日本の戦前のおける悪名高き「治安維持法」となんらかわらない。
政府を批判する者は、容赦なく逮捕し、脅しや拷問を行い投獄する。仲間の名前を教えろと。
今、ミャンマーの軍事政権が同じことをやっていると報道されている。
アメリカの「赤狩り」も、逮捕し仲間の名前を言えば釈放されたという恥ずべき歴史をもっている。
ヨーロッパでの資本主義の勃興期、工場内の劣悪な労働環境、繰り返される戦争による社会の疲弊、政府による反対者への弾圧・・・
そこから自由と民主主義を求めて、さまざな雑多な「社会主義」運動が起きていった。
自由と民主主義の旗は「社会主義」運動の側にあった。
しかし、中国共産党にその姿はみじんもない。
過去には日本共産党への暴力的干渉も行われた。当然に30年にもわたる断絶となった。
世界人権宣言、人権規約の国際的到達点からみるべきだ。
ひるがえって日本はどうか。
・・・秘密保護法、共謀罪、土地利用規制法と、過去の「治安維持法」の流れが、自民・公明政権によって、じわりじわりと強化されている。
香港問題は内政干渉ではない。国際人権規約からいっても許されない。
国民的批判を強めていかなければ。