昨日協和醗酵KIRIN製薬会社のMR勉強会があり、コメンテイターとして参加した。長時間作用型であるベニジピン(コニール)は血中半減期2時間と短いがCaチャネルに対する持続的効果を有し、比較的マイルドで確実な24時間降圧が期待できる薬剤である。最近CKDを伴う糖尿病合併の高血圧症例が増加しており、心血管リスク6~7倍の増加が懸念されている。実際進行したCKD症例は降圧治療抵抗性(3剤以上)を示すケースが多々あり、実地臨床家の悩みの一つである。それを解決すべくコニール8mg投与が検討されて、従来の長時間作用型Ca拮抗薬からの切り替えでさらなる降圧効果(10mg)と腎保護作用が報告されている。腎保護作用に関してはT型Caチャネル作動性を有するCa拮抗薬では腎輸入細動だけでなく、同等の輸出細動脈拡張作用を有しており、結果腎糸球体内圧亢進を抑制して、腎保護的に作用すると考えられる。またアンギオテンシンⅡやアルドステロン抑制効果もあり、酸化ストレスや抗炎症作用も期待されている。高齢者にも安心してしようできる認容性の高い薬剤であると考えられる。
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