ドクトール隆の日常日記(秋田県大館市 伊藤内科医院)

日常診療とプライベイトに思う・・・

子宮頚癌予防ワクチンの勉強会!!

2010年02月12日 08時52分14秒 | Weblog
 今週は当院従業員全員とワールドスタッフ3名も参加して子宮頚癌予防ワクチン”サーバリックス”について勉強しました。子宮癌は乳癌についで発症率の高い女性の癌で、日本では1年間に約8000人、子宮上皮内癌も含めると約15000人が罹患して、残念ながら約3500人の患者さんが亡くなっているそうであります。しかも子宮頚癌は20~30台の若い女性に多く、本人はもちろん家族のショックも多大なものがあります。最近の研究にてヒトパピローマウイルス(HPV)がその原因として判明しており、特に毒性の強いHPV16型と18型が注目されています。性交渉により感染する訳でありますが、反復感染しても十分な自然抗体が形成されない場合が多く、毒性の強いHPV感染では前癌病変化は避けられません。したがってHPV不活化ワクチンであるサーバリックスを接種(筋注3回)することで十分な抗体価(約11倍)を獲得でき、ほぼ100%前癌病変化を回避できるとされています。推奨される接種年齢ですがセクシャルデビュー前の12歳前後がベストとされております。しかし残念ながら保険収載ではないため1回15000円×3回ほどかかります。やはり高額ですので慎重になる方も多いのは当然でしょう!ある自治体では助成金制度が既にスタートしておりまして癌予防の重要性を理解し、推進して行こうとするものであり、非常に評価できるものであります。東北地区ではまだまだでありますが、予防医学の進歩は目覚しいものがありまして皆様もその恩恵に与(あず)れることを期待しております。これからは早期発見!早期治療以上に早期予防が重要と考えます!!
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