先週末は内科学会総会出席のため、上京してきました。会場は東京国際
フォーラム(有楽町)であります。この中で興味があったのは過敏性肺炎であ
ります。急性と慢性に大別されますが、外因性抗原を反復して吸引することで
細気管支や間質に肉芽腫を形成するアレルギー疾患であります。症状は発熱・
咳(湿性)・呼吸困難でCOPDや特発性肺線維症と酷似しております。
慢性進行例では予後不良であります。治療は抗原回避が原則でありますが、
ステロイドや免疫抑制剤が有効な場合があります。本邦の過敏性肺炎では夏型
過敏性肺炎(トリコスポロン)・鳥関連過敏性肺炎・農夫肺・塗装工肺・キノコ栽培
者肺などあります。最近では鳥関連性が半数近くに増加しており、羽毛布団が原因
となるものが注目されているそうであります。当院でも数例経験がありますが、慢性
進行例では治療抵抗性で、大学病院に紹介した例もありました。長引く咳や労作時
呼吸困難(息切れ)では早めの精査・鑑別診断が必要となります!