この研究会では”進化するDM薬物療法”と題して東京医大の小田原
先生のプレゼンがあったが、世界的な強化療法研究の治療意義と総死
亡について、重要低血糖と肥満が要因であるとした。しかし、血糖は下
げるほど合併症(細小・大血管とも)が防げるとして、ACCORD研究で
のHbA1cと総死亡でのUカーブ現象の存在を無視した説明であったが…。
私論では大血管イベントは糖毒性の少ないメタボで軽症DMあるいはIGTに
頻発することより、インスリン抵抗性や高インスリン血症および低アディポネク
チン血症が主因であると思われ、これらの病態を改善する治療が重要と思わ
れる。つまりインスリン治療改善薬(アクトス・BG剤など)の早期に介入である。
またDPP4阻害薬は現在7種類あるが、どれも血糖降下作用ではみな同じで
あると断言して、少しガッカリであります。