人生いろいろブログ

ありのままの日常を綴っています

スウェーデン物語 (4)

2011年02月03日 | Weblog
彼女より少し早くこの町に来ていた私は、20分ほど歩けば着く海に案内したくて、夕食後一緒に散歩に行かない?と誘いました。

後片付けが終わり、彼女のいるリビングルームに迎えに行こうとすると

おじ様に『どこに行く!?』と、聞かれ

『あやちゃん(仮名)と海までお散歩に・・・』と、言ったら

凄い勢いで叱られ

千春ちゃんと彼らは違うんだと・・・

彼らは日本から来ている吉田家の使用人

当時鑑別士(ひよこの雄雌を鑑別する仕事)の収入は3年働いたら家が建つ(3千万円)ほどの額で

彼らのお金も全ておじ様が管理していて彼らには殆ど自由はありませんでした。

20代の彼らは3年働いてスウェーデンでの生活費を引いても2,3千万円は残るというそんな仕事だった為に、かなり拘束された生活を送っていたのでした。

そんな事とは知らずに、2つ下の日本からきたあやちゃんと仲良くしようとしていた私は

そんなことは簡単には出来ないのだと、その時思い知らされたのでした。

同じ年の娘、ひろこちゃん(仮名)は、もう家を出ていたのでたまにしか帰ってきません。

スウェーデン生まれのスウェーデン育ちの彼女とは、どうも性格が合いませんでした。

だから私には3才年上の息子圭吾さんとしか話す相手はいなかったのです。

スウェーデン育ちの彼もまた、話が合いませんでした。

私は夜中にこっそり自分の部屋を抜け出して、鑑別士のあやちゃんの部屋に行き

ベットの中に潜り込んで、いろいろな話をしていました。

でも、ある日そのことがおじ様にバレてしまったのです。

つづく・・・