人生いろいろブログ

ありのままの日常を綴っています

スウェーデン物語 (16)

2011年02月15日 | Weblog
玄関には翌日の鑑別士たちの出発時間が貼っています。

5時と書いてありました。

とうとう私は朝まで一睡も出来ませんでした。

母に気付かれないようにそっと部屋を出ました。

圭吾さんは他の鑑別士達と一緒に仕事場に行くので圭吾さんが来るのを外で待っていたのです。

鑑別士の人達は新しい人に代わっていました。

圭吾さんは私の姿に気が付き、車から降りて私の方に近付いてきました。

『起きてくれたんだね』と言って、『ちはる元気でね』って優しくハグしてくれました。

『ありがとう。圭吾さんも仕事頑張ってね。』と、言ってお別れしたのでした。

その後、私は彼と一緒にウインドサーフィンした海に歩いて行きました。

どんよりとした朝のお天気

少し肌寒い季節、空は灰色でした。

一人海を見て、私は何をしてきたのだろう。

私は何故ここにいるのだろう。

圭吾さんを傷付けてしまった罪の深さなのか

彼を失ってしまった悲しみなのか

ただただ涙が止まりませんでした。

つづく・・・