奈良県明日香村稲渕・栢森地区において、1月に「綱かけ神事」が行われました。
「綱掛け神事」は、稲淵と栢森両大字に伝わる神事です。
前回は、奥飛鳥と呼ばれている稲渕地区の「綱掛け神事(男綱)・2023」の様子を紹介しました。
今回は、奥飛鳥と呼ばれている栢森地区の「綱掛け神事(女綱)・2023」の様子を紹介したいと思います。
明日香村では、毎年「成人の日」に稲渕地区で「男綱(おずな)」が、1月11日の日には柏森地区で「女綱(めずな )」の神事が行われ、豊作を祈って新しく 作り掛け替えられます。
「綱かけ神事」は、子孫繁栄と五穀豊穣を祈るとともに、悪疫などこの道と川を通って侵入するものを押しとめ、住民を守護するための神事と言われています。「男綱」は柏森のさらに奥にある男渕の竜神を、「女綱」は女渕の竜神を祭っているといわれています。
〇稲渕からさらに南にある柏森(かやのもり)地区の「女綱の綱掛神事」は、「男綱」と対になる「女綱」です。
寒い中、栢森地区の方が集落から「女綱」を運んでこられ、福石(陰物ともいう)と呼ばれる石の上に祭壇を設け、僧侶の法要の後、飛鳥川の上に陰物を形どった「女綱」を掛けられました。
栢森大字の神事の特徴は、全体を仏式で行なわれます。ちなみに、稲渕地区での「男綱の綱掛神事」は神式で行われます。最後に、両神事とも参加者全員にミカンが配られました。
今年は、15時15分頃から行われ16時15分頃には終了しました。
明日香村という歴史の地で、郷土行事を通しその一端に触れさせていただきました!