泉飛鳥塾

「古(いにしえ)の都・飛鳥」の原風景と共に、小さな旅で出会った風景等を紹介したいと思います!

飛鳥の古代の寺院「檜隈寺(ひのくまでら)」

2023年05月20日 05時54分37秒 | 歴史
奈良県高市郡明日香村「檜隈寺(ひのくまでら)」は、渡来系氏族である東漢氏の氏寺とされる古代寺院で、7世紀後半の創建です。
 現在は、東漢一族の祖「阿知使主(あちのおみ)」を祭る「於美阿志(おみあし)神社」の境内になっています。
今回は、飛鳥の古代の寺院「檜隈寺(ひのくまでら)」を紹介したいと思います。
「檜隈寺」は、「日本書紀」の686年の記事として、軽寺と大窪寺とともにその名が記されていて、渡来人が集住する地域に建立された寺院です。寺跡は、国の史跡に指定されています。
発掘調査により「檜隈寺」の伽藍配置は、中軸線が西方に振れ、塔を挟んで南に金堂、北に講堂が位置し、中門は西側に位置する特異なものであったことがわかりました。
伽藍主要部は回廊で囲まれ、回廊の西辺に中門、南辺に金堂(基壇が残っています)、北辺に講堂(14期の礎石が残っています。このうちの一つは、古墳の石材を使用したと思われるものを見ることができます。)が位置し、回廊内の東寄りに塔が位置しています。
こうした特異な伽藍配置の意味については丘陵地に位置する地形上の制約によるものと考えられています。
塔跡には、心礎と四天柱の礎石が4つとも残り現在、平安時代の十三重石塔(重要文化財)が建っています。
「檜隈寺」は、近鉄飛鳥駅から徒歩約15分程で行くことができます。この辺りから南に行くと「キトラ古墳」があります。
現在、「国営飛鳥歴史公園キトラ古墳周辺地区」として整備されていますので、のんびりと歴史散策ができます!

            
 


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする