技術評論社のMook 「Software People」 は,ソフトウェア開発に関わる雑誌のなかでは,ちょっと変わっていて,設計手法やプロジェクト管理など,IT以外のトピックに力をいてている.短期的な流行のフローの知識ではなく,本質的なストックの知識となるような面白い特集が多い.
最新の Vol.6 は,以下のような特集と記事がある:
特集1 PMBOK徹底入門 プロジェクトマネジメントに明日を見た
特集2 アークテクトに未来を賭けた
特別企画 ソフトウェアエンジニアの条件 新人・若手のための成功戦略
この中でも,春らしい特別企画の「ソフトウェアエンジニアの条件」の第1章「プロフェッショナルエンジニアの条件 先へ進んでいく人,立ちどまったままの人」という記事は,新人や若手以外にも参考になる内容で,普段私が考えている「プロの心構え」に非常に近い.
この記事には,以下のようなトピックスが含まれていた:
コンピュータサイエンスの基礎
頭の中でソフトウェアの動きをきちんと理解する
継続した学習
正しい専門書を読む
一つの言語をきちんとマスターする
原書を読むための英語力
技術書を読むうえでの注意点
英語学習は継続が必要
読みやいコードを書く
プログラムは「臭う」
最初の一年が勝負
追い越される人,追い抜く人
前半の部分は,経験年数に関係なく本質的な指摘である.
筆者の 柴田芳樹氏 は,翻訳,著作等も多いソフトウェアエンジニアである.個人的には全く存じ上げないが,同年代のせいか?私と同じような問題意識を持っていると感じられた.
特に,以下の指摘については,100%同意見だ.
o 「プログラミング作法」の第二章に書かれている程度の内容は理解し,かつ,説明できるようになっておく
o ある程度のハードウェアの知識も習得する必要がある
o プログラムのロジックをきちんと理解して,それを実行するとどのように動作するかを,ソースコードを調べながら頭の中でシミュレーションできる能力が求められる
o 他人の書いたソースコードであっても可能な限り調べる
o できるかぎりその技術を作りだした人たちが書いた書籍を選んで読む
2つの特集記事も,それ以外のコラムもよくまとまっている.
特集1のプロジェクト管理については,PMBOK的手法だけでは不十分だと思うが,定量的に管理できる範囲については,最新の話題をコンパクトにまとめている.
特集2のアーキテクトについては,第二章の「アークテクトに向いている人,向いていない人」でアーキテクトに必要とされるスキルについて解説が目を引いた.一番に,「ピープルスキル」をもってきている点が他のアーキテクト論とはひと味違う.ごれが,結果的に,特集1を補うかたちになっていると思った.
新人,若手ではなくても,現状に少しでも疑問や不満のあるソフトウェアエンジニアには,是非読んでもらいたい一冊である.
最新の Vol.6 は,以下のような特集と記事がある:
特集1 PMBOK徹底入門 プロジェクトマネジメントに明日を見た
特集2 アークテクトに未来を賭けた
特別企画 ソフトウェアエンジニアの条件 新人・若手のための成功戦略
この中でも,春らしい特別企画の「ソフトウェアエンジニアの条件」の第1章「プロフェッショナルエンジニアの条件 先へ進んでいく人,立ちどまったままの人」という記事は,新人や若手以外にも参考になる内容で,普段私が考えている「プロの心構え」に非常に近い.
この記事には,以下のようなトピックスが含まれていた:
コンピュータサイエンスの基礎
頭の中でソフトウェアの動きをきちんと理解する
継続した学習
正しい専門書を読む
一つの言語をきちんとマスターする
原書を読むための英語力
技術書を読むうえでの注意点
英語学習は継続が必要
読みやいコードを書く
プログラムは「臭う」
最初の一年が勝負
追い越される人,追い抜く人
前半の部分は,経験年数に関係なく本質的な指摘である.
筆者の 柴田芳樹氏 は,翻訳,著作等も多いソフトウェアエンジニアである.個人的には全く存じ上げないが,同年代のせいか?私と同じような問題意識を持っていると感じられた.
特に,以下の指摘については,100%同意見だ.
o 「プログラミング作法」の第二章に書かれている程度の内容は理解し,かつ,説明できるようになっておく
o ある程度のハードウェアの知識も習得する必要がある
o プログラムのロジックをきちんと理解して,それを実行するとどのように動作するかを,ソースコードを調べながら頭の中でシミュレーションできる能力が求められる
o 他人の書いたソースコードであっても可能な限り調べる
o できるかぎりその技術を作りだした人たちが書いた書籍を選んで読む
2つの特集記事も,それ以外のコラムもよくまとまっている.
特集1のプロジェクト管理については,PMBOK的手法だけでは不十分だと思うが,定量的に管理できる範囲については,最新の話題をコンパクトにまとめている.
特集2のアーキテクトについては,第二章の「アークテクトに向いている人,向いていない人」でアーキテクトに必要とされるスキルについて解説が目を引いた.一番に,「ピープルスキル」をもってきている点が他のアーキテクト論とはひと味違う.ごれが,結果的に,特集1を補うかたちになっていると思った.
新人,若手ではなくても,現状に少しでも疑問や不満のあるソフトウェアエンジニアには,是非読んでもらいたい一冊である.
Software people―ソフトウェア開発を成功に導くための情報誌 (Vol.6)技術評論社このアイテムの詳細を見る |