連休中は,普段よりも多めに本を読んでいる.これは,そのうちの一冊.
週刊現代の「読む抗ガン剤」の連載や,「がんのWeb相談室」で知られている,平岩正樹先生の比較的最近出版された本である.
本文の冒頭から「抗癌剤がどうして効くのかということは,ほとんどわからない.」と言い切る潔さが良い.
私は,10年ほど前に,父親を食道癌でなくしているが,父が癌とわかった直後から,当時の様々ながん治療について大分勉強した.しかし,先端医療の分野では,10年前は「昔」である.
本書のおかげで,この10年数年の間に,抗がん剤による治療は技術的,臨床的に大幅な進歩をとげたことがわかった.
また,臨床の世界では,やはり勉強不足の医者が多いこともわかった.
New England Journal of Medicine
Lancet
などの,海外の一流と云われる論文誌に発表される論文を読んでいない医者にかかっては,「助かる命も助からない」ことが多いようだ.
さらに,この本を読んではっきりわかったことは,日本の癌治療における行政上の課題である.
1) 癌治療や脳神経の病気のような治療に使う新薬の承認を簡略化すること.
2) 日本人の発明した新薬は,日本で承認すること.
# 日本人が発明した新薬で,ヨーロッパでは使えて,日本で承認されていない
# ものが複数あるらしい.
3) 国内で未承認薬でも,米国,EUなどでは,効果のある知見がでているもを
患者本人の希望で使う場合の手続きを簡略化すること.
4) 癌治療などの難しい処方,投薬には,ある程度の「技術料」をつけること.
# 現在は,なんと,輸液管理量の900円だけらしい.
5) 腫瘍マーカーの検査を抗がん剤治療のサイクルの現実にあわせるために,
5回/月程度まで味認めること.
# 現在は,月1回までしか認められていないらしい.
6) 国立の医療技術ガイドラインセンターを作り,インターネットで情報を
開示すること.
# 米国では, National Guideline Clearinghouse (NGC) が,色々な医療の診療指針を出している.
250ページの手頃な厚さの本だが,色々な意味で勉強になった.これを機会に,抗がん剤についてもう少し勉強してみよう.
癌治療だけでなく,広く医療に感心のある様々な人に,オススメの一冊である.また,癌治療などの先端医療に問題意識のある,国会議員の先生方に是非読んでいただきたい一冊といえる.
また,本書は,女性や若い世代向けの雑誌などで知られている 祥伝社 から,この春,新しく創刊された,「祥伝社新書」シリーズの最初の一冊である.今後の展開が期待される.
週刊現代の「読む抗ガン剤」の連載や,「がんのWeb相談室」で知られている,平岩正樹先生の比較的最近出版された本である.
本文の冒頭から「抗癌剤がどうして効くのかということは,ほとんどわからない.」と言い切る潔さが良い.
私は,10年ほど前に,父親を食道癌でなくしているが,父が癌とわかった直後から,当時の様々ながん治療について大分勉強した.しかし,先端医療の分野では,10年前は「昔」である.
本書のおかげで,この10年数年の間に,抗がん剤による治療は技術的,臨床的に大幅な進歩をとげたことがわかった.
また,臨床の世界では,やはり勉強不足の医者が多いこともわかった.
New England Journal of Medicine
Lancet
などの,海外の一流と云われる論文誌に発表される論文を読んでいない医者にかかっては,「助かる命も助からない」ことが多いようだ.
さらに,この本を読んではっきりわかったことは,日本の癌治療における行政上の課題である.
1) 癌治療や脳神経の病気のような治療に使う新薬の承認を簡略化すること.
2) 日本人の発明した新薬は,日本で承認すること.
# 日本人が発明した新薬で,ヨーロッパでは使えて,日本で承認されていない
# ものが複数あるらしい.
3) 国内で未承認薬でも,米国,EUなどでは,効果のある知見がでているもを
患者本人の希望で使う場合の手続きを簡略化すること.
4) 癌治療などの難しい処方,投薬には,ある程度の「技術料」をつけること.
# 現在は,なんと,輸液管理量の900円だけらしい.
5) 腫瘍マーカーの検査を抗がん剤治療のサイクルの現実にあわせるために,
5回/月程度まで味認めること.
# 現在は,月1回までしか認められていないらしい.
6) 国立の医療技術ガイドラインセンターを作り,インターネットで情報を
開示すること.
# 米国では, National Guideline Clearinghouse (NGC) が,色々な医療の診療指針を出している.
250ページの手頃な厚さの本だが,色々な意味で勉強になった.これを機会に,抗がん剤についてもう少し勉強してみよう.
癌治療だけでなく,広く医療に感心のある様々な人に,オススメの一冊である.また,癌治療などの先端医療に問題意識のある,国会議員の先生方に是非読んでいただきたい一冊といえる.
また,本書は,女性や若い世代向けの雑誌などで知られている 祥伝社 から,この春,新しく創刊された,「祥伝社新書」シリーズの最初の一冊である.今後の展開が期待される.
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このごろ,抗うつ剤は,だいぶ承認されていますね.
それにしても,せめて日本人が開発した薬くらいは,先に承認してもらいたいものです.
先日、車の中で移動中、NHKでがん患者多数と医師が集まった、討論番組を見ました。患者の彼らは、必死でした。日本にいると助かる命も助からないと。抗がん剤が認可されるまでに、10年も欧米より遅いのだとか。しかも、日本にいても、地方にいると勉強不足?のためか、使える抗がん剤も使用されていなくて、東京に出てきている患者が多数いました。最後の流れは、患者は、ただ要望を言ったり文句や望みを言うだけではなく、積極的に行政や病院・医師に抗がん剤の認可や、情報の開示&共有を求めて働きかけて行こう!と言うものでした。
私は、mcsの患者ですがやはり待っているだけでは、
何も変わらなく、働きかけが大事だということに共通点を見て、
勇気をもらったのでした。
ところでmcsというのは、esも併発されている、という意味ですか?
アメリカでは1995年にCSは病として認められています。
日本はまだ、存在しない病。抗癌剤と同じでここでも、もう10年遅れています。アメリカの役人に出来て、日本の役人に出来ない事が多すぎの感がします。でも、なんでも日本に自国の利害を押し付けるのに、腹たちますけどね。
さて、MCSとESは重なりません。MCS(多種類化学物質過敏症)は、CS(化学物質過敏症)がいっそうひどくなり多種類の物に反応するようになったものです。シックハウスは、CSの一種です。(そういう表現が正しいのかわかりませんが。)家の建材などにのみ、反応するからです。
MCSが進行すると、ESを併発するのが多いです。
Bさせて頂きました。
私のブログでも、平岩先生はじめがん関連の書籍を紹介しております。
平岩先生のように諦めの悪い医師が少しでも増えるといいのですが。
イオンは電気を帯びていています.また,人間の体の中にはそのイオンを含んだ体液が流れています.人間の体の重要なしくみは,イオンによって制御されています.特に神経システムは,イオンを媒介としています.
ですから,ミネラルやその他の科学物質によって,体の中のイオンのバランスがくずれると,色々な症状が発生します.
また,イオンや電気が動いているところに,磁気や電磁波があれば,色々な作用が発生します.
ですから,化学/電磁気学的にみれば,MCSの人にESの症状がでるのは,なんら不思議ではありません.