トランプ大統領がTPPに不参加の大統領令に署名した。
これによりアメリカはTPPに参加しない。
アメリカが参加することで発効することになっていたTPPの前途に暗雲が。
オーストラリアはアメリカ抜きでも進めたいとの意向だが最大の経済国を抜きには難しいのでは。
アメリカが保護主義に走る懸念が取りざたされている。
トランプ氏は就任前にトヨタに対しメキシコの工場建設をやめろと。
メキシコからのクルマには多額の関税を掛けるとも。
国内の自動車メーカーに対しても自国に工場を建設しろ、そうすれば雇用が生まれると。
早速、名指しされたメーカーは自国に建設すると。
思うに、自国経済重視で外国の安い労働力で生産された安い価格のクルマが入って来ることは
自国の雇用が奪われる。
そのために高い関税を掛けるのは至極当然だと思う。
一般的に言って、高い生産性を持った国が余剰品を輸出することで富を蓄積しようとする。
しかし、輸入する国は自国の同製品の生産者を庇護するために高い関税を掛ける。
他方で、自国で生産できないものは生活に欠かせないものであれば関税を低くして輸入する。
そうやって国の経済を守ってきた。どの国も。
それが、ある業種団体の圧力で輸出しやすくするために、他の業種を犠牲にしようとする。
かつて、アメリカ国内で日本製自動車がバッシングにあった。
何より、小型で燃費がいい。
アメリカ車に対する価値が上がり、都市労働者に買い求められた。
しかし、それによりアメリカ自動車業界が窮地に立たされた。
結果、日本の自動車メーカーがアメリカに工場を建設し現地で雇用することで決着。
TPPに反対するのも、日本の農業を電気・自動車産業の犠牲にするもの。
アメリカの農業と日本の農業ではそのコストにおいて比較にならない。
トランプ大統領が自国の雇用増のために動くのは至極当然だろう。
人種差別発言やメキシコ国境に壁を作るなどには抵抗を感じるが。
これからの政策を見て行きたい。