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兵庫県の相生の山の上にその一大拠点があります。
Spring-8 電子を真空中で加速して発生してくる強力なX先頭の電磁波を使い研究する放射光と称される研究設備群が設置・運用されています。
たまたま、ネットで見つけたそのSpring-8の見学会に行ったのは、8か月前の2014-04-27のことでした。
山をつぶして広大な土地に配置された大規模な設備でした。
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研究所は近くの臨時駐車場からシャトルバスで向かいます。
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設備の見学入口付近
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玄関前には原子の電子軌道などをイメージしたようなモニュメントが立っていました。
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中には、X線発見の時代からの歴史的偉業や理化学研究所の現在に至るさまざまな技術などが紹介されていましたが、膨大なものであり、かつ目の前のSpring-8の設備の紹介だけでも細かく読んでいられないほどの展示内容量の圧倒されつつ駆け足で回りました。
非常に感銘を受けたのがX線回折の黎明期の研究資料・記録が見れたこと。X線回折の結果生じた斑点が記録された写真は世界のX線研究とわずか数年遅れ、取り組んだ対象によっては世界最先端の研究がなされていたということです。
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このような事実について、教科書で学ぶことと、このような現実の資料で見れることは、天と地ほどの理解度の差が出るでしょうね。このような超一流の研究が身近に体験できることは素晴らしいことです。時間を作れる方はぜひ現地を見学されることをお勧めします。
余談ながら、小保方氏のSTAP細胞騒ぎも一幕が終わった感がありますが、私に限らず小保方氏の実験ノートが公開された時点で、研究成果への信頼度が急降下したと思われます。科学技術は信じれば正しい、というものではなく、客観的に証明され・再現できる「技術」と呼べるレベルに高めてこそ意味があるものであり、それの重要なツールが実験ノートであるのに、そのノートの書き方さえまともなスキルがなかった小保方氏の研究レベルを検討し高める努力がなされなかった関係者の対応のまずさは日本の科学史の汚点になりそうです。
本題のSpring-8は直径数百mの超高真空のリング状トンネルを主設備として、そこから発生する放射光をさまざまな解析に利用します。それの一つのブースがこんな大きさです。
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その真空設備、電子を加速する加速器などの制御は規模が大きいだけに制御室も立派なものがありました。ハイテク感満載の制御室ですが、18面のマルチスクリーンパネルもすごいですが、私はそこに使われていた椅子の快適さと機能にいたく感動してしまいました。詳しい写真がないのですが、いろんな調節ができる椅子でした。笑
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そこには、新たに自由電子レーザーシステムが新設されSACLAという名前で運用されつつあり、今年はそこで発生したレーザー電子をSpring-8に導入する工事が行われるとのことでした。
世界にもない規模で開発が進む電子レーザー応用技術により、いろんな研究の発展がなされるといいですね。また、それらを制御するための設備やシステムが周辺技術を高めていくことになるでしょう。将来の成果に向けて期待したいものです。
下は最後に見た臨時駐車場の傍に立っていた電波塔です。
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説明は見ませんでしたが、DNAの並びをイメージしたかのような2重らせんの構造でした。
税金を大量に使ってるとはいえ、徹底したこだわりの設備・規模に圧倒された見学でした。