英作問題『平成史』
9.平成に入り、小泉元首相の電撃訪朝により一挙に拉致問題が解決に向かうかと思われたが、それ以降あまり進展が見られない。(前半)
⇒ 電撃訪朝とは何だろうか。
まあ後に来る、『訪朝』なんかは簡単だ。単にそこに行くということなので、
・to go to North Korea. でよい。
『電撃』を考える。
いつものことだが、特に英語に直す時、言葉の字面に、とれわれてはならない。
その言葉の方向性を観ること。
そう。なぜわざわざ『電撃』と言うのか考える。
文脈から考えると、恐らく、これまで誰も考えていなかったが、突然に、全く出し抜けに、予想だにしていなかったが、といったことだろう。外交関係になく、国交も交易もない、没交渉の状態で、突如、国のトップが出向くということは、まさに異例中の異例な事である。
そういったことが、『電撃』の解釈となるだろう。
英語にするには、さらに簡単に考えて、要するにどういうことか考える。
感情面で考えてみたらどうなるか。
日本国民として、首相が北朝鮮に行く、と聞いて、どう感じるか。
私は、実際、かなり驚いた。ものすごく驚いた。こんなの前代未聞だ。当時聞いたとき、歴史の教科書に載るなと思った。
というわけで感情で考えると『驚く』ということなので、電撃訪朝は、surprise 等を使ってみる。
・Mr. Koizumi went to North Korea. Everyone was very surprised. 小泉氏(首相)が北朝鮮に行って、皆が相当驚いた。
簡単である。しかし簡単であることを、なめてはならない。簡単であることは、完全に通じることを意味する。簡単なので、間違えないのである。よって自然な英語なのである。そして簡単であるためには、正確な分析があることを忘れてはならない。
他にも
・People were surprised at the news of Mr. Koizumi's visit to North Korea.
・It was shocking to know that Mr. Koizumi decided to go to North Korea.
・His visit to North Korea surprised everyone.
・His unexpected visit to North Korea
・Did anyone know/imagine/expect that Mr.Koizumi would one day go to North Korea and meet the leader there? (誰が予想、想像しただろうか)
・Very suddenly, it seems, Mr. Koizumi decided to go and meet the North Korean leader. It was a great shock to all of us.(突然)
・This is unbelievable! Our Prime Minister has decided to go to North Korea. (電撃=信じられない)
以上が、電撃訪朝を、簡単に英語で言う例である。いくらでもある。驚た系のイディオムでも、いくらでもあるが、簡単に自分の知っている範囲の言い方で、工夫して言うのが、面白い。頭の体操である。
人間ないものねだりをするものだが、自分が持っているものだけで、しのぐ術(すべ)を、ぜひ身につけて欲しいと思う。昔の日本では当たり前だった、もったいない精神である。昔の日本人ができたなら、今の我々だって、できなこともないだろうと思う。
(9.電撃訪朝~ 前半終)
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