世界はキラキラおもちゃ箱・第3館

スピカが主な管理人です。時々留守にしているときは、ほかのものが管理します。コメントは月の裏側をご利用ください。

アンドロイド

2017-03-06 04:25:27 | 黄昏美術館


クリスチャン・ディオール

原題不明


ファッションは、自分以外のものになりたいという人間の夢を、具体化するために発展したと言ってよい。

20世紀に入り、服飾デザイナーは競って奇抜なデザインの服を発表するようになった。シャネルなどはアートの域に入るが、ここまでくるともう馬鹿だ。

モデルがまるで宇宙人のように見える。魂を殻の中に隠し、人形になりきらなければこんなことはできない。長い足も霊的技術による作りものだ。きれいになりたいという女の心を利用して、馬鹿が痛いものを作ったのだ。

自分以外の何者かになりたいと願うとき、人間はまるでアンドロイドか宇宙人のようなものになる。人間の匂いを感じさせるものを、すべて拭い去ってしまう。嫌だからだ。人間が嫌だからだ。

女性のかわいい乳房が、まるでもののようだ。哀れに小さい。女性を愛で創ってくださった神の心を、ここまで愚弄したかというような形である。







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