フィンセント・ファン・ゴッホ
19世紀の絵だが、心惹かれたので取り上げた。これは天使の作品である。
真面目に働いている人間を、まっすぐに見つめている。彼はこういう人間をこよなく愛しているのだ。いいことをしてやりたいと思っている。
ゴッホの作品には、多くの馬鹿の霊が嵐のように邪魔をしているものが多い。ひまわりなどはすばらしい作品だが、馬鹿の霊が余計な手をだして描いているのを、本霊が力技でまとめているのが、苦しいという絵である。
絵の中で、天使と馬鹿が戦っているのだ。そしてゴッホがかろうじて勝利しているのである。
だがこの絵にはまだ、馬鹿が邪魔していない。本人の目が素直な手で描かれている。
ゴッホは、こういう人間を救うために、この世界に来ていたのである。