2016年8月4日(木)
ブレヴァン(Le Brevent)山頂よりシャモニの街とモンブラン山群を望む
先日のダイジェストでもお伝えしました通り、8月3日~11日の9日間でフランス・シャモニ~イタリア・クールマイユールを中心としたエリアでモンブラン山群を撮影して廻る旅に出かけてきました。
ヨーロッパに出かけるのは2回目、12年ぶり? 下の娘とイギリスに旅行して以来です。 なので今回訪ねるフランス、イタリアはもちろん初めて訪れる国々。 さらに今回の旅行はスイス・チューリッヒ空港発着の便を使ったので、スイスもちょこっと訪れた、という事になりました。
EU統合が1993年? あまりよくわかりませんが、ユーロ貨幣が使われ始めたのが2002年だそうです。 イギリスではポンドを使っていましたから、今回初めてユーロ紙幣を手にしました。 また、スイスでは休憩のためにドライブインに寄ると聞いていたので、コーヒーくらい飲みたいと思い、スイスフランも用意しました。 香港トランジットということもあり、一応手持ちの米ドルも持ってみました。
ということで、こんな感じ。w 左上がご存じ米ドル。 その下がスイスフラン。 右がユーロ紙幣です。 ちょっと金額が高くなればクレジットカードが便利です。 私が行ったお店はどこもVISAが使えました。 が、手書きのサインは不可、4ケタの暗証番号しか使えないというお店ばかりでした。
登山、撮影もあるのでスーツケースには登山靴、ポール、三脚も詰め、準備万端。 ちなみにカメラなどのリチウム電池は手荷物でしか持ち運びができません。
機内で夜明けを迎えました。 チューリッヒ発着はシャモニを訪れるには不便なのですが、ツアーリーダーによると費用削減、事前からの予約の都合などを考えるとこれがベストだったとか。 チューリッヒ空港には4日の午前6時過ぎに到着。
チューリッヒ~シャモニはバスで更に5時間ほど。 飛行機内に約11時間(香港経由)座りっぱなしの後には更にこたえますがw、スイスの景色を見られるのはうれしいことです。
中央高速や東名高速道路から富士山がドンッと見えるようにマッターホルンが見えるのかと思っていましたが、スイスと言えど案外平らな所を走って行きます。 連なる緩やかな丘に畑だったり、牧場だったり、必ず教会の塔が建つ村だったりが見えて、楽しいです。 上の写真の奥の方に高そうな山々が見えますが、この中にマッターホルンはありません。 が、アイガーやメンヒなどは見えるそうです。 私にはわかりませんが。
バスはグリュイエールでいったん休憩です。 私たちも休憩にちょうど良い時間ですが、バスの運転手さんには「○時間に一回休憩をとる」という法律があるのだそうです。
ツアーリーダー鈴木さんからは「グリュイエールはその名の通りグリュイエールチーズの産地です。本来ここでできたチーズ以外をグリュイエールチーズと呼んではいけない、のです。」というお話があり、小腹も空きましたからここは何かグリュイエールチーズを使ったものが食べたい。w
ドライブインにはたくさんのサンドウィッチやクッキー、ケーキなどが並んでいます。 お土産売り場には美味しそうなチーズも並んでいますが、とりあえずまだチーズは買いません。(チーズは常温で持ち帰ることができますが、液体扱い。 なのでスーツケースに入れるべき、とのこと。)
ハムとグリュイエールチーズのサンドウィッチを買いましたが、これが大きい! この半分のサイズの物も売っていたので「半分に切ってくれ」と言ったらそれはダメだと。w
で、さっそくお友達になった女性と半分ずつ食べました。 飲み物はせっかくスイスなんだからチョコレート! と思ったら、温かいミルクに溶かすチョコの素をくれました。ww
美味しかったですよ~! なんかやっぱりチーズとハムの味がとても美味しい! パンも、日本のパンって美味しいと思うけど、また違う美味しさ! この後この旅行中に何度となくこの手のサンドウイッチを食べたのでした。w
さて、バスはレマン湖沿いを走ります。 ここはモントルーなのかな? 大きな都市と古い街が共存している感じです。 山や湖のレジャーも盛んなのでしょうね。 そしてワイン用の美しいブドウ畑もあちこちに見られます。 ブドウ畑一帯の村が世界遺産に指定されている地域もあるのだとか。
バスはいよいよ峠道に入ります。 上の写真もブドウ畑の斜面ですね。 まるで勝沼?w クネクネと細い道路を上がって行くとバスでは交互通行が怖いような所もあるのですが、所々に可愛いカフェやペンションのような建物があり、山奥の感じはありません。 そして道路沿い、カフェやホテルの庭先にはヤナギラン! えぇ~っ!? 高峰高原!?w
程なく、スイスーフランス国境です。 乗客が一人一人パスポートを見せるなどは一切ありません。 車も一時停止をして何か言葉を交わしたのかしら?、と言う間に過ぎてしまいました。 あとは峠道をウネウネと下りて行くと。。。
一時間弱でシャモニーに到着です! 上の写真は国有鉄道のシャモニの駅です。
シャモニは正式名称シャモニ・モン・ブラン(Chamonix-Mont-Blan)、フランス東部のオート=サヴォワ県のコミューンです。 オート=サヴォワ県はスイス、イタリアと隣接しています。 標高1,036m のシャモニは日が照れば歩いていると汗をかくほど暑くなり、「ヨーロッパは湿気が無く暑くてもさわやか」という言葉は?です。w 街を行く多くの人がノースリーブ、ショートパンツなどのスタイルです。
けれど街から一本リフトやロープウェイに乗れば、そのさわやかさは実感できます。 とくに、日が陰ったりお天気が悪いととたんに寒くなるので注意です。 モブでもお伝えしましたが、シャモニから一直線で上がれるエギュイ・デュ・ミディ(標高 3,842m)は、下で曇りの日に雪でした。 観光で行くにも冬支度が必要です。 天気が良くても慎重にダウン、レインウェアなどの防風ジャケット、手袋、ニット帽持参をお勧めします。
こちら、駅の目の前。 私たちのホテルです。 まだチェックインできませんが、スーツケースを預かってもらいさっそく観光、撮影に出かけます!
花いっぱいのシャモニのメインストリートを抜けて行きます。 川の水は白濁しています。 すごい水量ですが、昨シーズンはシャモニも雪が少なかったそうです。 ツアーの中で何度かシャモニに来ている方が、奥のボソン氷河が明らかに後退している、と。
こちら、1786年8月8日、ジャック・パルマと共にモンブラン初登頂を成功させたミシェル=ガブリエル・パッカールの像です。 シャモニ生まれの彼は医師であり、登山家でもありました。 植物学と鉱物の研究からオラス=ベネディクト・ド・ソシュールに出会い、水晶取りのジャック・パルマと共にモンブラン登頂へと導かれます。
私はてっきりこちらの二人がミシェル=ガブリエル・パッカ-ルとジャック・パルマなのだと思っていましたが、こちら左の方はオラス=ベネディクト・ド・ソシュール。 この方の主導が無ければ二人のモンブラン登頂は成功しなかっただろう、という事です。 なので、近代登山の創始者はオラス=ベネディクト・ド・ソシュールということになっているようです。
翌年1787年にはソシュール自身もモンブラン登頂に成功しており、多数の機器を持参して山頂で沸点や雪の温度、脈拍の測定などを行ったとされています。 あの高い山に挑戦した理由がこれら研究のためだったと思うと、志の高さを感じます。
ジャック・パルマは水晶取りであり、山岳ガイド(ポーター)としての仕事も行っていたようですが、手に持つ長い棒はアルペンストックと呼ばれるストックで、ピッケルの代わりにこれと普通の斧を使って登ったようです。(ピッケルがまだなかったのでしょうか? おそらく水晶取りの方の道具なのでしょうね。) ソシュールのようにパルマとパッカールも色々な観測機器を持ってモンブランに登頂したようです。 そして、登頂成功をさせたパルマには時の王ビクトリア・アマデウス・Ⅲ から "le Mont Blanc" の称号を与えられました。
街からモンブランはすぐ近くに見えます。 ボソン氷河はまるで街に流れ込みそうな勢いです。 が、その山頂は遥か遠いものです。 多くの人々がその山頂に立つことに挑戦し命を落とし「魔の山」とも呼ばれました。 ソシュール、パルマ、パッカールも何度も失敗したのだそうです。
現在ではエギーユ・デュ・ミディからわずか1,000mの標高差となり、一般の人も登るようになっていますが、最盛期には一日平均12回ものレスキュー出動があるのだそうです。
街を通りぬけ、プレヴァン(Le Brevent: 2,525m) の麓に向かいます。 正面の山です。 天気が良いので山頂からシャモニの街とモンブラン山群を眺めましょう!
このゴンドラと、もう一回ゴンドラを乗り継ぎ頂上へ行きます。
シャモニの街を正面に見て左方向(正面南から東方)。 一番高いのがドリュ峰(3,754m)。 麓の谷はメール・ド・グラスです。 その手前低めの山の中腹に横ラインが見えますが、ここに登山列車が走っています。 シャモニの街からこれに乗ってモンタンベール(1,913m)まで行くと、メール・ド・グラス氷河、ドリュ針峰が目の前に見えます。
正面からやや右にモンブラン(4,809m)。 上の写真、山頂は雲の中です。 中央、大きく下に流れているのがボソン氷河。 氷河先端の左側に川があり、その川を横切り山腹まで道路が延びていますが、ここがイタリア側に抜けるモンブラントンネル入り口です。
ボソン氷河左上、とがった先端にエギーユ・デュ・ミディ(3,842m)があります。
再度、ドリュ針峰アップ!
エギーユ・デュ・ミディ、アップ!
中央やや左、下の方にゴンドラが見えます。 ゴンドラは2本乗り継ぎます。 2本目のゴンドラは最上部へ岸壁に沿ってほぼ垂直に登るため、高度差 1,470mもの間に一本も支柱がありません!
このとんがった岩の先端にどのように展望台施設が建てられているのか、リンク先の図など見るとこれまたビックリですよ。
ボソン氷河、アップ。 左にエギーユ・デュ・ミディ。
ボソン氷河さらにアップ!
プレヴァンと峰続きの山。 中腹を通る道路の先にアンデックス。 翌々日(8/6)ここからラックブラン小屋へ向かう。
プレヴァン山頂では展望台付近を少しウロウロしただけで、広大な花畑などはなかったのですが、
それでも色々お花が見られました。
撮影、記念撮影、カフェ休憩などを終えゴンドラで下山します。
スーパーはこんな感じ。 野菜やフルーツは量り売りが多い。
アプリコットが旬のようで、どこでも売られていました。
そしてメインストリート。
スポーツショップやお土産屋さんを覗いたら。。。
ジェラートをいただいて帰りましょう。
二つ乗せで2ユーロ。 安い~!
この日は旬のアプリコットとフランボワーズ。 美味しかった~!(*´д`*)
翌日8月5日はシャモニ周辺観光。 エギーユ・デュ・ミディにも上ります。 標高 3,000m 越えたことないわたし。 大丈夫か?
アルプスの撮影山行、大変お疲れ様でした。
街も山も花も本当に素晴らしい、さすがアルプス~
良いですね。麓からこれではシャッターの押しっぱな
しだったでしょう。
大分前、一度だけ3月にヨーロッパへ行ったことがあ
りますが、フランスからイタリアへのアルプス越えの
とき、A320のコクピットに入れていただき、上空から
真っ白なマッターホルンなどを眺めたことを思いだし
ました。
アルプスへは行けそうにもありませんので、貴レポを
楽しませていただきます。
山小屋に2回泊まれたので景色は充分堪能することができました。
先日高峰高原へヤナギランを見に行ったばかりだったので、
シャモニでヤナギランを見た時には目を疑いました。w
が、ヤナギランはヨーロッパや北米にたくさん生育しているそうですね。
同じく高峰高原でよく見られるシャジクソウもよく見かけました。
コックピットに入れてもらった、とは良い経験をされましたね!
上空からの白い山々は美しかったことでしょうね!
モンブラン山群はまったくの未知の地域、でも、山の名前だけは知っています。ドリュの針峰も見たのですね。
シャモニも本当に素敵な街ですね!、ヨーロッパのリゾート地はなんでこんなに洗練されているのでしょう。
エギューユ・ド・ミディ、どうやってこんな先っぽに大きな建築が建てられるのか、それもかなり昔からありますよね。
う~ん、おそるべし、スイス、あ、フランスか。
なんと素晴らしいシャモニの街角
そこに行きたい気持ちでいっぱいに成りました。
素晴らしい景色の数々
エギーユ・デュ・ミディに登るゴンドラ
行って見たいと思ったのも僅か
エギーユ ・ デュ ・ ミディ のスカイウォーク
全面ガラスの中へ身を出せないです!絶景恐怖!
素晴らしくてヨーロッパツアーを考えている自分がいます。
まったく何であんなに高い所に、
あんな針峰の先に展望台を作ったのか、と。w
岩の峰の中に建物を埋め込むように作られていますね。
日本の岩盤、地震があることを考えたら、
日本には作れませんね。
お土産屋さんやレストランなど、設備もすごいんですよ。
もちろんトイレもあるのですが、今考えれば不思議。w
わたし、そのガラスの展望台がどこにあるのかもわかりませんでした。w
結構息苦しくなって、あまり歩きまわらなかったんですよ。
でも、眺めは良かったよ~!
ヨーロッパの山々の景観はやはりここにしかない風景~
山々も素晴らしいですが街の景観ともマッチして素晴らしいです。
>エギーユ・デュ・ミディ
にも上られたのですね。
富士山よりも高いところからの景色~どうだったでしょうか?(ちなみに私の最高到達点は富士山・・・飛行機を除く)
しかし、すごいところに造るものですね。
子供の頃に読んだおとぎ話の世界のようで、
夢のようですね。
海外は歴史のある街並みや、家を作る時にその地域独特の作りを継承して行くように、
という法律?(条例?)が厳しい所が多いので、
徹底していますね。
考えてみたら私の最高到達点は先日の唐松岳、
2,696m でした。