鏡海亭 Kagami-Tei  ウェブ小説黎明期から続く、生きた化石?

孤独と絆、感傷と熱き血の幻想小説 A L P H E L I O N(アルフェリオン)

生成AIのHolara、ChatGPTと画像を合作しています。

第59話「北方の王者」(その1)更新! 2024/08/29

 

拓きたい未来を夢見ているのなら、ここで想いの力を見せてみよ、

ルキアン、いまだ咲かぬ銀のいばら!

小説目次 最新(第59)話 あらすじ 登場人物 15分で分かるアルフェリオン

AIさんが男装の麗人を画像化してみた

今回のタイトル画像は、当ブログの連載小説『アルフェリオン』より、メイですね。本名はメイオーリア・マリー・ラ・ファリアル。旧タロス王国の上級貴族の娘で、革命によって崩壊したタロスからオーリウム王国に亡命してきたのです。小説本編では、特に物語の序盤にて、主人公ルキアンの姉貴分的な役割を演じています。

今回は、AIのChatGPTさんにメイの画像をいくつか生成してもらいました。鏡海もある程度加筆修正しています。

いや、これ、ChatGPTさんの冴えは半端ではないですね。これは……男性も女性も思わず惚れてしまいそうな(笑)、素敵なメイお姉さまです。一応、設定的には、彼女は「喋らなければ」男装の麗人ということになっています。中身は、豪快で大雑把でちょっと乱暴な、面倒見の良いおねえさんですけど。

幼い頃、革命の際に両親を失って、ただ生き延びるためにオーリウムに流れ着いたメイオーリア。辛いことも数多く経験したのだと思います。タロスの革命といえば、メイや主人公ルキアンがお世話になっている飛空艦クレドールの面々には、この革命に因縁のある人物がかなり多いです。カルダイン艦長からして、旧タロス王国と隣接していた小国ゼファイアの王室お抱えの冒険商人であると同時に、敵国の船を略奪することを公認されている、いわば国家お墨付きの「海賊」のような立場の(というと怒られますが)私掠船の船長でもありました。そういう経緯があって、彼は、革命後の周辺諸国の混乱に乗じてゼファイアを併合しようとしたタロスの新共和国軍と戦い、あと一歩で歴史を変えるところまでタロスの大艦隊を追い詰めた「ゼファイアの英雄」です。

そしてクレドールの居候のランディ、ランドリューク・ディ・マッシア伯爵は、一族の鼻つまみ者で酒浸りで女たらしの放蕩息子ながらも(最低だな。笑)、タロスの革命の理念を賛美する著書を書いて作家・思想家として一躍時代の寵児になった人です。そのため、メイは彼のことを当初は憎んでおり、今でも二人の間には変な距離感があります。

メイとルキアンといえば、ナッソス公爵軍に味方していたミトーニア市が武装解除したとき、同市にエクター・ギルドの部隊が進駐した日の夕刻、二人で買い物に出かけた(実際はルキアンが無理やり荷物持ちにされた)シーンが印象的です。事実上、主人公の少年と、彼と微妙な関係にあるお姉さんキャラとのデートですね(笑)。いつか自身の秘められた力に目覚め、闇の力に魅入られ、ただの戦う兵器のようになってしまうのではないかと恐れるルキアンに、メイの語った言葉は、彼女の辿ってきた苦難を反映しているようで、とても重かったです。いったん闇を覗いてしまった者に、そっちへ行くなと言ってもそれは無理だろうが……それでも最後には帰って来い、というメイのセリフ、泣けました。何より、後から思えば、あのシーンは、実質的にはルキアンとメイの長らくの別れのようになってしまいました。あの後、物語の急激な展開を経て、ルキアンはクレドールから逃げるように立ち去ります(詳しくは小説本編で)。ルキアンを引き留められなかった自身の無力さに、痛恨の思いを覚えるメイ……。

小説本編にも出てきたように、メイは本当はクレヴィスのことが好きなんですよね。しかし、それを分かっていて、彼女のことを何とも思っていないクレヴィス。でもクレヴィスは中途半端に誰にでも優しい人なので、もちろんメイに対しても。それがいっそう辛い。届かない想い。そんな中で、弟のようなルキアンに微妙な好感を寄せ始めていたメイ。切ないです……。

今後の彼女の動向に注目ですね。いや、メイも含めて、飛空艦クレドールの仲間たちの再びの活躍に、大いに期待です。

その一方で、結果的に……ですが、人の気も知らずに押しかけヒロインのエレオノーアとイチャイチャしているルキアンって、どうなのでしょうか。いわゆる「リア充爆発しろ!」(苦笑)というやつですか。でも、あの二人の背負っている「闇の御子」としての壮絶な運命を思えば、とてもではないですが、微笑ましいとか自重しろとかそんなふうには思えないですね。

本日も鏡海亭にお越しいただき、ありがとうございました。
また次回もお待ちしております。

ではまた!

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