天皇の后妃(皇后とその他の「妻」たち)

時代小説を読むと、特に天皇が関連する場合、親子の関係、その中でも、この男の父は? 母は? が面白い。たとえ同じ父であっても(つまり兄弟姉妹であっても)、誰を母として生まれたか、がきわめて重要なことがしばしばある。誰が次の天皇になるか、またそれぞれの氏(一族)の中で誰が上の位置を占めるか、は生まれる順番以上に問題になる。

「女系図でみる日本争乱史」という新書本がある。著者は大塚ひかりという日本史の学者。その中の一部を紹介しよう。

昔の天皇の妻の数のことだ。8人以上の妻をもつ天皇は6人いるが、大塚さんの指摘によると最も多いのは第50代目の桓武(かんむ)天皇で26人いたという(27人、30人説もあるのだそうだが)。
桓武天皇という人は、737年から806年まで生きた人だが、在位は781年から806年まで。特に有名なことは、都を京都に移したことだ。誰もが知っている年代、ナクヨ(794)うぐいす平安京。今の京都をつくった天皇といえば誰もが納得できる人。

天皇の妻妾にはもちろんランクがあって、最上位はもちろん「皇后」。これは一人、以下、妃、夫人、女御、更衣、その下の地位の女がいた。

一番の関心事項は、後を継ぐ天皇候補を潤沢に整えることのようだが、だからこの后妃の間ですったもんだがあって、時にはなんとかの乱のきっかけをつくることになる。
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