またまた日中問題を

フジタという会社の社員４人が軍事施設を撮影したとかいうことで逮捕され、３人は解放されたが、もう一人の高橋さんという人は今も拘留されている。
「中国の国法に従って処置している」と中国政府が言っている。
例の尖閣問題が火を噴いていたとき、中国は「即時無条件で船長を解放しろ」と叫んでいた。のみならずいろいろな「対日対抗措置」を繰り広げた。日本も一時「国内法の規定にもとづいて粛々と…」などといっていたが、その結果は周知のとおりである。

今拘留されているフジタ社員の高橋さんを「即時無条件で解放せよ」と言えないのだろうか。いわゆるスパイの故意犯などであればともかく、カメラを間違って向けた程度のことで、何日間も拘留するなど、どこの常識にあるのだろうか。日本政府はかかる非常識の行為に対して抗議したり、要求したり、なぜできないのか解せない。堂々と、毅然と、場合によっては「粛々と」発言すべきだ。

ベルギーで菅首相は中国首相と２５分程度会話し合ったことで、「日中首脳会談」などといっているようだが、廊下ですれ違いざまにちょっとだけ挨拶に毛の生えた程度の会話をしたぐらいではないのか。だいたい通訳（それも英語通訳？）を交えての２５分間というのは、実質１５分間あるかどうか。
水面下とか非公式にとかいうが、何かカゲで頭をさげて廊下会見という「会談」をセットさせていただいたという感じの報道が多い。そこで、尖閣はウチの領土だよ、中国のものなどではないのだ、と言ったようにも見えない。

それほどナショナリストでもないと自分では思っているのだが、こういった卑屈な態度をとるわがトップに対しては叱咤激励をいわざるを得ない。