「あんな人たち」をいう総理、そして「不倫」で騒がれる議員たち

安倍総理が演説会で、自分をやじった人たちを「あんな人たちに負けられない」という意味のことを言って、自分を批判する有権者を敵視した。「あんな人たち」と指さされる人は、はっきりと「自分にとっては敵側にいる人たち」であると言ったのだろう。

しかし私たちが反対側の人を「あんな人たち」と敵視する場合と総理大臣がこのような語を公然と使う場合とは全く別なのではないだろうか。
総理大臣は、間接選挙とはいっても国民が選んだ国会議員の支持で選ばれる。選ばれて総理大臣の地位にいる場合には「あんな人」も「こんな人」も一様に国民である。その一部の人を「敵視」することは安倍首相の「人徳」を多くの人にアピールすることでもあるだろう。

昨夜（30日）のテレビニュースは自民党議員が次から次に不倫問題で話題になっていた。くわしく知りたいとは思わないが、よくここまでバカな「あんな人たち」と指さされる議員がいるものだ。車中で手をつなぎ合って眠っているシーンなど、この二人は議員さん？ とあきれるやら情けなくなるやら、そんな気持ちをもった賢明な有権者は無数にいたのではないだろうか。

また選挙で「あんな人たち」が選ばれて議員さんになるのだろうか。