「『神風』が吹く」というウソ

開戦時の総理大臣は陸軍のボスだった東條英機。初期の戦況は日本軍は優勢だったが、次第に劣勢を余儀なくされていく。そして敗戦の前年(44年)10月から特攻攻撃が実施されていく。爆弾を抱えた飛行機が敵(主としてアメリカ軍)に対して自らを「爆弾」として突入するのだ。死して敵を滅ぼすという思想なのだろう。これが始まったのが、80年前の10月25日だった。フィリピン・レイテ島沖で米艦隊に突入し、護衛空母1隻を撃沈するなどの「戦果」をあげた日だった。

この特攻は日本国内で大々的に報じられ、直後に陸軍も特攻を開始。45年3~6月の沖縄戦でも延べ約3千機が特攻出撃した。

政府は死して神となった兵士たちの志が、最終的には米英を敗北におとし込むのだ、とバカみたいはことを国民に宣伝した。しかし、「神風」はついに吹かず、大日本帝国は米英中などに対して「降伏」したのは、1945(昭和20)年8月15日だった。

私たちは忘れてはならない。支配者は国民を欺くためにウソを本当のようにいうことがあることを。今の政府はどうだろう。

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