来し方、行く末に思いを続けて…
日記 … Kametarou Blog
オリンピックのこと(1)
その昔ギリシャで男子のスポーツ大会が4年に一度行われていた。これは話によると参加する選手も、観客も男子限定(奴隷はだめ)だったという。選手は裸で活躍したからというが宗教的な意味もあったのではないだろうか。
当時(今から3000年近く前)ギリシャはポリスといった都市ごとに人びとの暮らしが別々だった。有名なアテネは民主主義、対照的なスパルタは貴族制(専制政治)だったがこのポリスのまとまりを促す意味があったのだろうか、スポーツ大会が、オリンポスというポリスで開催された。
紀元前9世紀ころから紀元後4世紀ころまで1,000年以上行われていたと言うから驚きだ。ポリスは対立し時には戦争をするといったこともった。アテネ対スパルタの戦争など。
しかし次のようなギリシャの「歴史の父」とされるヘロドトスの言葉は示唆に富んでいる。
「われわれはギリシャ人だということである。つまり、血を同じくし、言葉も同じで、神々の社も生け贄奉献の儀礼も共通であり生活習慣も同じなのだ」(「歴史」)。(岩波新書「古代オリンピック」から)。
古代オリンピック競技はそういうギリシャ人としてのアイディンティティ形成の要因であり結果だったといえるのだろう。
この古代オリンピックを近代において復活させた第一人者がフランスのクーベルタン男爵だった。彼の言葉として次が著名だ。
「オリンピックは、勝つことではなく参加することにこそ意義がある」。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 世界史の上で... | オリンピック... » |