クジラを食うことについて

私たちの世代は、若い頃、特に学生寮での食事ではいつもクジラの肉が出されていた。多分価格が安かったからだろうと思う。私自身おいしいとは思わなかった。ちなみに学生寮のオカズは生卵と納豆とクジラ肉という記憶が強い。納豆だけは、おかげで今も毎朝食卓に上る。
今、捕鯨が国際的に問題になり、反捕鯨国に対して日本は必死になって捕鯨を維持できるように頑張っているようだ。クジラを食うのは食文化であり、これをただ禁止するというのは許せないという。

日本人はそんなにクジラが好きなのだろうか。

昨日の「『新しい公共』宣言」に関連して。
6月4日のこの宣言文の中に引用されているひとつに「ビッグ一シュー」という雑誌関連文がある。このビッグイシューの6月15日号に「クジラと日本人」と言う特集が組まれている。

「沿岸捕鯨を守りたい」ことを基本において、ここに地域で発展した食文化やクジラの生態系を大事にしながら、生活維持を考えてきた人々がいることを説明している。
そしてまた、日本が国際捕鯨委員会に対していう「調査捕鯨」の正当性について大きな疑問を投げかけている。年間400頭からの捕鯨も肉は売れ残って在庫がだぶついている。だいたい、南氷洋にまで出かけて捕るクジラの肉を日本人はそれほど好んでいないという。なのに、捕鯨捕鯨というのは、天下りとか一部の利権がらみの国会議員がつながっていることも注意したい、と記している。

「日本の調査捕鯨は、お世辞にも合理的な科学研究とはいえない代物であり、これによる日本のイメージ低下と信用喪失は計り知れない」、そして「日本は捕鯨調査をやめる代わりに、沿岸捕鯨を認めるよう主張するのが妥当」と言っている(米本昌平東大先端科学技術研究センター特任教授)。
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