可愛い娘に声をかける天皇

私は、かなり以前から万葉集を手にしてここに詠まれている歌を読みながら、今から1300年前後昔の人たちの気持ちや遊びや仕事や、また男女の間のあれこれを知ることが楽しかった。彼を偲ぶ歌、彼女に恋を打ち明けようとする男の心、もちろん親の子どもへの愛、そして支配者の天皇や貴族達の行為や精神など、実に今とつながるものが多々あると感じて鑑賞する。

万葉集に載せられている歌は約4500首の冒頭を飾るのが、雄略天皇(456年から479年まで在位)が若い娘に声をかけた(今風にいえばモーションをかけた?)歌だ。

この丘で若菜を摘んでいる彼女よ、
君の名を知りたいな、できたら住所も
私は日本で一番偉い人「すめらみこと」だよ
みんな私にひれ伏しているのだ
さあ名前をいいなさい

こんな意味のことを言った。天皇が可愛いギャルに声をかけて気を引こうとする行為が実に面白いではないか、と思う。
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